はやぶさウィークリーブリーフィング第7回

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は9月14日(火)、小惑星探査機「はやぶさ」のカプセル内のサンプル採集作業について説明するブリーフィングの第7回を開催した。出席者は向井利典・JAXA技術参与で、上野宗孝・JAXA/ISASミッション機器系グループ副グループ長も相模原から中継で参加した。

これまで原則毎週だったこのブリーフィングだが、今回からは隔週で開催。それでも新しいネタはそれほど多くはないのだが、今回も取材メモをそのまま貼り付ける。

ーーーーーーーーーここから
向井

前回も話したが
引き続きサンプルキャッチャーA室から
マニピュレータを使って試料をピックアップする作業を継続している

なので数は若干増えている

一方ごく小さい微粒子
光学顕微鏡やマニピュレータで扱いが難しいものについては
専門家の意見やナノテクのメーカー技術者とも相談しながら

彼らの知恵を借りて検討してきたが
ヘラに付着した状態で電子顕微鏡で直接見る方法について
前回まで「検討している」と話してきたが
だいたいやり方を決めて作業の準備をしているところ

そういう状況
今月中には準備ができて、やるところまでいくかなと

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質疑応答

Q 読売新聞
電子顕微鏡で見る準備
具体的にどんな準備ができたのか

A 向井
電子顕微鏡
従来使っていた形状と違うヘラ
小さいのを作り終わった
それを洗浄している

ヘラの材質はテフロンだが
テフロンに電子ビームを当てると
チャージアップ(帯電)して
粒子がどっか飛んでいくとか
そういうことがないように
ビームの強さ等のパラメータが
ほぼ決まったと

実際にはエンジニアリングモデルを使って試験をしているが
同じことが本番でできるかどうか最初は慎重にやらないといけない

いま洗浄してヘラで回収することを始める前の段階に来ている
準備が完了したわけではない

Q B室はいつ開けられそうか

A 現在マニピュレータで光学顕微鏡で見える粒子の
回収を行っている

それが終わってから
ヘラですべてこすれるわけでもないので
そういった作業をこれからやっていくので
全てうまくいけば10月中旬くらいにB室の方に

A室をだいぶやってきたので
一通り目処が立てばB室に

Q 毎日新聞
電子顕微鏡の視野はどのくらい

A ヘラの大きさは5mm×10mm
厚みが1~2mm

Q どのくらいの作業日数がかかるのか

A ヘラを電子顕微鏡で見て
余計なものがついてないことも確認
その前に洗浄も

慎重にやるので1週間くらいかかるかもしれない
3~5日というところか
慣れれば早くなるかも

Q 電子顕微鏡でどのくらいのものまで見えるのか

A 分解能は知らないがナノメータークラスのはず

A 上野
10ナノくらいだと思う

Q 大塚
確認だが5×10mmのヘラというのは
電子顕微鏡で見るために作っているものか

A そう

Q 以前のはどのくらいの大きさ?

A もっと大きかった
何cmもあった

Q 材質は金属も検討していたと思うが、
結局テフロンになったのか

A なかなか金属は難しい
まだ可能性を捨てたわけではないが
作ったものはテフロン

アルミとは言ってもジュラルミンになる
不純物の管理まで整理しないといけないし

テフロンはもともと使おうと思っていたので

ただテフロンの場合の問題は帯電
普通はエネルギーを15kVまで加速するが
これを数kVまで落とす
そして時間も短く

それで影響がゼロということはないが
影響が少なくするようにしようと

Q 読売新聞
見た感じでイトカワのものっぽいものは
まだ見つかっていないか

A それはなかなか難しい
イトカワのものかどうか判断は
初期分析が終わってからでないと結論は出せない

明らかに人工的なものは除くが
最終的には同位体分析もしないといけない
それはキュレーション施設ではむり

断定するのは初期分析の結果が出てから
いまは感じだけで言えない

Q 電子顕微鏡にまわすものをスクリーニング
その結果で見ていこうというものがでてきているか

A 地球のものと思われるものを試しに電子顕微鏡で見たことはある
それはやはり地球のものだなと
金属粉のようなもの
一応確認してみた

それ以外のものはまだ電子顕微鏡にかけてはいない

初期分析は15%

Q 時事通信
小さい粒子を電子顕微鏡で見ると反応して
ダメージを負うことは

A 可能性はもちろんゼロではない
ただ光学顕微鏡で見えないものは
電子顕微鏡で見つけるしかない
問題はそのあとの取り扱いをどうするか

問題があったとしても電子顕微鏡で見ながら
作業するしかない

ナノテク関連の専門家・メーカーと
それについては検討中

Q 大きさの限界は、ボーダーはあるか

A いまの技術ではある
0.1ミクロン以下のものがあっても
現状ではなかなか大変

そういう状態でもヘラについたまま
しばらく保管する

何年か後にはナノテクが進んで
分析できるようになる可能性があるので

Q フリーランス青木
新しいヘラを使って効率は上がるのか

A 上げるためにやっている
回収の効率は上がるはず

一度ヘラについたものをマニピュレータで回収
それはすごく大変
直接電子顕微鏡で見れればすごく効率が上がるはず

最終的には粒子を1つ1つを扱うので
そういう意味ではいつまでも大変だが

Q 全部回収できなくてもB室にいって大丈夫?

A A室が終わったという判断は
何をもって終わったとするか
ヘラでこすって回収する作業が終わったという判断

そのあと残ってないかというと
残っている可能性は十分あるがきりがない

最後はヘラで一通りなでる
光学顕微鏡では判断できないものも
一応回収を試みる

はやぶさウィークリーブリーフィング第6回

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は8月30日(月)、小惑星探査機「はやぶさ」のカプセル内のサンプル採集作業について説明するブリーフィングの第6回を開催した。出席者は向井利典・JAXA技術参与。

なお、ウィークリーブリーフィングの予定は当初、今回までであったが、回収作業の長期化に伴い、引き続き開催されることになった。9~10月のスケジュールは以下の通り。大きな動きがあれば、これとは別に開催されることもある。

・9/14(火)
・9/27(月)
・10/12(火)
・10/25(月)

今回の取材メモを以下に添付する。

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動きは特にない

これまで継続してヘラについた微粒子を
マニピュレータで回収する作業を続行中

サンプルキャッチャーからマニピュレータで
直接回収する作業を行っている

これも継続だが
光学顕微鏡でマニピュレータで回収が難しい微粒子
ヘラに付着した状態で電子顕微鏡で観察できないか

ヘラの形状や電子顕微鏡のパラメータを現在検討中

NASAも含めて経験のないことをやっているので
時間がかかっているが
NASAや大学も含めて英知を結集して作業をやっていこうと

状況としては以上

ーーーーーー
質疑応答

Q 朝日新聞
一週間での進展は何が

A ほとんどの作業は継続してやっているもの
進展というと、回収した粒子が増えたくらい

検討しているヘラの形状もおおよそ決めた
現在作る準備をしているところ

少しずつは進展している

Q ヘラの形は 具体的に

A いままでのヘラは大きい
数mmの小さなヘラを作ってと

それだと届かなかったところにも届く

作るにはメーカーさんに頼まないといけない

Q 毎日新聞
B室を見る予定は

A A室が一通り終わってから

いまの作業
ヘラで回収は1回やると1週間 それを何回か
1カ月かかる

B室に行くのは10月半ばと想定している

マニピュレータでの回収はうまくいって1時間
1日に1個か2個
下手するとそう言う状況

ヘラは何十個のオーダーで取れるが
それを調べるとやはり時間がかかる

はやぶさウィークリーブリーフィング第5回

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は8月23日(月)、小惑星探査機「はやぶさ」のカプセル内のサンプル採集作業について説明するブリーフィングの第5回を開催した。お盆があったので、ブリーフィングの開催は2週間ぶり。

出席者は上野宗孝・JAXA/ISASミッション機器系グループ副グループ長。今回も記事化の予定はないのだが、取材メモをそのまま以下に添付する。

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ブリーフィングは1週間飛んだが
作業はその間も続いていた

前回説明したように
ペース自身は人が減ったので
この2週間はゆっくり進んだ

前回の説明からの大きな変化というのは
作業自体に変化はないが

報道発表のタイミングを今回改訂した

初期分析の開始を9月以降としていたが
もう少し時間がかかりそう
12月以降に改めた

これについて説明したい

前回話したように
現在はサンプルキャッチャー内の試料

当初マニピュレータを使って取り出す
その後ヘラを使った採取を行った

内壁にヘラをこすりつけて取り出す
ヘラ表面の微粒子をマニピュレータでシャーレに
移す作業を続けていた

この作業に並行していくつかの準備
その1つは

ヘラの上に乗っている粒子をシャーレへ
作業は引き続き行われているが
光学顕微鏡で見えるものしか拾えない
原理的には光学顕微鏡で見えないものも
乗っているはず

ヘラ自体を電子顕微鏡にもっていって
どのくらいの粒子がついているのか調べたい

この準備をしていた
そろそろ見る準備ができてきて
いま調整段階まで来ている

光学顕微鏡で見える物を拾ってあとに残った細かい粒子を
どうやって扱っていけるかを検討する段階になった
それが現在までの状況

光学顕微鏡で見えないような粒子はどうもついているようだが
しかし光学顕微鏡で見えないものをどうやって扱うか
試行錯誤を始めようとしているところ

もう1つは
中を再度観察する

今回は模型を持ってきた
内部はかなり入り組んだ構造をしている

上から顕微鏡でみて隅々まで見えるかというと
じつは回り込んだ場所が何カ所かあって
残念ながら普通に考えると見られない

マニピュレータの針が真っ直ぐ届かない場所もある
それは隅の部分

隅の部分は入り口に近い
入り口から粒子が入ってくると
ほかの場所よりも確率的に高いと思われる部分
そこに残念ながらアクセスできてない

顕微鏡でのぞき込めるようにに工夫
なんとかマニピュレータで作業できないかと
新しい針を用意できないかと

その辺を一通りきちんと進めてから
未開封のB室に移りたい

アクセスするための道具作りを進めているので
B室に行くのはもう少し時間がかかりそう

初期分析については
全体のサンプルを見て
その総量に応じて何パーセントをまわす

A室B室の総量が見えてから初期分析にまわす
最初から国内外と約束しているので
B室の様子がある程度把握できてから初期分析

A室の時間がかかるのと
B室を始めるのが遅れるので
初期分析の開始を「12月以降」に改めた

キュレーション作業の進行状況は以上

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質疑応答

Q 朝日新聞
電子顕微鏡でざっとは見たのか

A あまりきちんと個々の粒子は見ていないが
乗っているようだというのは確認しつつある

Q 大きさはどのくらいか

A まだ調整ができていないので大きさがどうこうは非常に難しい

電子顕微鏡の解像度は高い
光学顕微鏡に比べると1000倍小さくても見える

粒子の構造が見えるかというと
まだそこまでいっていない

大きさは
1ミクロン以下の粒子

光学は数ミクロンが限界

Q 真っ直ぐアクセスできない場所

A のぞき込むためのステージの準備している
真っ直ぐのぞき込めないので

順番に端から見るための準備をしている

Q 歯医者で使うような先が曲がったものなのか

A 曲がっているものを作りたいが
石英ガラスの中に電極が通っている特殊なもの
作るのが非常に難しい
電極が通ってないと静電気をコントロールできないので
通った状態で曲げないといけない
試作に苦労している

Q それがまだできていない?

A 製作中
いまメンバーが努力して調整しているところ

Q いつまでに?

A いつとは言えない
針の製作は1週間オーダーで進むと思う

Q 光学顕微鏡で見ながらアクセスするのか

A 見ながらになる
顕微鏡とマニピュレータの場所の取り合いになる
いままでの道具だとぶつかる
その辺の工夫も必要

Q 光学顕微鏡では鏡みたいのものを使うか

A そういうものを準備したい

1週間とか10日で準備したい
8月中には進めたい

Q NHK
前回のブリーフィングで説明
シャーレの粒子は
もう電子顕微鏡で見たのか

A まだきちんと見ていない
試験を始めているところ

とりあえず最初は光学顕微鏡で見て
地球物質らしいものから試験的に
電子顕微鏡で像が得られるように調整している
まだ本格的に始めたとは言えない

Q 見ているものがある?

A 見ているものはある
形がどうこう見えるようにするには
ビーム強度などを調整しないといけない
そこまでは行っていない

Q 粒子の由来 見当はついているのか

A 解析できるまでは行っていない
多分地球のものだろうという感じではある

Q どうすれば確定できるのか

A 結晶が綺麗に見えるとか
組成が分かるくらいまで顕微鏡の調整をしないと

そんなに時間がかからないで見えるようになるのでは

Q いくつ見ているのか

A いかにもハズレというものを数粒見ただけ

Q 日経新聞
初期分析といまの電子顕微鏡の分析の違いは?

A 初期分析でないと同位体組成とかは分からない
最終的な結論は分析にまわってから

Q 電子顕微鏡で見るのは簡易診断ということで
確定診断ではない?

A 電子顕微鏡は分かる情報は限定的
形と一部の組成は分かるが情報としては限られている
きちんとした組成分析や同位体の測定は
初期分析にまわさないと分からない

本当に地球外なのか地球物質か
最終的に判断できるのは初期分析でないと

Q 初期分析はX線を当てるとか?

A メンバーによってできることできないことがある
いくつかのチームでそれぞれの手法で

Q どんな手法

A 例えばX線をあてて
同位体の比率
中の設備ではできないが外部で

ハズレでなくてそれっぽいものを
初期分析に回したい

Q 東京新聞
12月以降になった理由は端的に言うと
当初の想定よりも大きな粒子がなかったということか

A それが一番大きい
ある程度扱いやすい粒子が入っていれば
その時点でわりと早めに全体を見て
初期分析に回すことができるが

いまのところ細かくて扱いが大変なものしか
A室について時間がかかっている

Q B室も同様の傾向と推測しているか

A B室はやってみないと分からないが
期待としてはA室よりも大きなものが入っていると期待している

Q 作業のやり方を確立しておく必要があると

A B室に行った場合でも
小さなものも取り出してカタログ化をする

いずれにしてもやらないといけない作業

Q B室の時期の目処は

A なんとか
時期の特定は難しい
12月までには行けるといいなと

Q 読売新聞
電子顕微鏡で見ている
シャーレ いかにもハズレなもの

A 比較的分かりやすそうなものでとりあえず始めた

その中にどのくらい地球外のものがあるのか
いまのところ分からない

Q ヘラの上
地球のものと違うものはあるか

A 今のところそこまでいけてない
大きなものから順番にやっている
段々と見えなくなって
ざっとどのくらいあるのか調べたい

光学顕微鏡で見えないものを
このあとどうやって扱うか
いま思案しているところ

Q 毎日新聞
初期分析の開始 3カ月後ろに
これは余裕があるのか

A 今までのペースを見てこれくらいならという感じ
B室を開けてみて大きな粒子がたくさん入っていて
初期分析が早くなる可能性がないわけではない

Q 初期分析でも同じ理由で分析に時間がかかるのか
イトカワ由来かの判別は

A B室にどれくらい入っているかにもよる
光学顕微鏡で見えるくらいのサイズなら
ある程度の分析はできるはず

問題は精度がどのくらいになるか それは量次第
こればかりは予測できない

初期分析に移ったらなるべくはやく伝えたい

Q 時期は

A まだ読めない
分析するのに
共同利用と装置を借りることもある
その場合スケジューリングの対応も関わってくる
現時点でもう少し近づかないとなんとも言えない

Q 共同通信
初期分析で考えていたものの中で
これはできないと判断されたものはあるか
例えば有機物の分析とか

A ほとんどの分析はこのくらいのサイズでもいまは頑張れる範囲
当初予定していたのは一通りやると思う

Q 時事通信
サンプル採取から1カ月
微粒子は光学顕微鏡で何個くらい

A 正確に言うのは難しい
ヘラの回収で数十個と言っていたが
最終的にどのくらいまで行くか分からない

A室に関しては
光学顕微鏡では100以下ではないか

期待の大きな部分がいまは見にくい状況
これからどうなるか

Q 朝日新聞
電子顕微鏡だとどこまでも調べられる
確かに準備が必要なのは分かるが
そこまでしてB室を開けない理由は

A 隙間の部分というのは
B室に移ったときに中を解体する作業に入る
そこらへんで底の方の粒子も失われないように
一通りチェックした方がいい

完全に粒子を拾うのはムリだが
失わないように確認してからB室に移行したい

Q 日経サイエンス
いまさらながらの質問だが
B室は先にできなかったのか

A 取り外しの順序からすると
A室からになっていた
そういう組立をしてしまっていた

Q 最初に工夫していたらB室からもできたのか

A そういう考え方もあるとは思うが…

Q へこんでいるところはまだ
ヘラでもなでていないのか

A 見えない部分になっているので難しい

Q B室も同じような構造?

A 大体同じ
A室の方が若干アクセスしにくい部分が多い
わずかな差だが

Q B室に行くときに隙間から落ちることも?

A 隙間はあるので可能性はゼロではないが
実際には静電気でくっついているので
簡単には動かない

隙間に落ち込んでいるものは注意が必要

Q アメリカのスターダスト
何か使えるものはないのか

A スターダストは中空ではなくて
ジェルの中に収まっている
それをお菓子を切り分けるようにスライスして

向こうは
物質を取り出すという経験をしていない

Q 入れ物の中から出すのは日本が世界で初めて?

A 向こうは高速で飛んできたダストを捕まえる
こちらは地上のチリを巻き上げて回収

方式が全然違う
対象が違うので

Q ヘラを1回やってから別のヘラでもう1回やれば
濃縮されるのでは

A 粒子が破壊される可能性もあるので慎重にやっている

Q NHK
ヘラの件で確認
電子顕微鏡で見る準備が整いつつある
検討されていたヘラの材質は固まったのか
それを使ったのか

A いまやっているのは当初のヘラの上で
非常に扱いにくい状態だ

今後は電子顕微鏡で見るためのヘラで

いろんな材質のヘラで
模擬的に試験をしている
大体そろそろ結論は出ると思う

Q 東京新聞
A室の確認
曲がった針で回収を試みる
その後ヘラを作ってこすると

A 両方することになる

Q それで終わり?

A 大体見て
小さいものは残っていると思うが
概ねいいと思った時点でB室に行くと思う

Q 電子顕微鏡で見る作業と
B室の回収を平行?

A 平行してやることになると思う

Q ニッポン放送
中が入り組んだ構造
それは想定外のことか

A 扱いやすい粒子が多ければそこまで
凝ったことはしなかったかもしれない

やはり粒子が小さいということが
かなり本質的

Q 心情では大変?

A 粒子のピックアップも時間がかかる
どこまで頑張るかというのは
バランスが難しいとつくづく思う
本当にギリギリまで行くとキリがない世界

やり直しができないので
なるべく丁寧に作業している

Q 赤旗新聞
粒子とは別のガスの方の分析の予定は

A 分析のスケジュールは見えていない

Q 不明
ガスは初期分析後か
それとも先行して

A 先行してできると思う

広報
相模原にプレスは?

来ていない
これにて終了

ーーーーーーーー
ぶら下がり

Q 不明
カプセル内のどこにあったのかという
位置情報に意味はあるのか

A 位置情報自体に意味はない
それは偶然そこにいるだけ

Q だったらバラしてコンコンと
しちゃえばいいのでは
(容器を逆さまにして粒子を落とす)

A じつはコンコンはやってるんですw
もちろん一番最初にやっている

ただ粒子が小さいと静電気が強いので
コンコンでは落ちない

Q B室も開けたらやっぱりコンコンとやるのか

A 最初にやると思う

Q 大塚
サンプル回収
内壁の面積で
いままで手つかずの割合は

A 面積からすると半分以上は見ていると思うが
肝心なところが見えていない

Q 不明
地球物質っぽいというのはどうして分かったのか

A メンバーの人間は隕石とかを一通り見たことがある
そういうものに似たものかどうか
見た目だけの判断

ホコリっぽいかなというものが
今のところ多い

Q ありそうだという感触は

A 今のところ何とも言えない
A室はタッチダウンの時間が短い
本命はB室と我々も思っている

Q 大塚
2回目のタッチダウンは弾丸が出なかったと
推測されていたが、この結果から見ると
それは確定と考えて良いか

A この感じからすると
ほとんどそうだろうと思う

Q マイコミ
サンプルキャッチャーの構造
いま考えるとこの形じゃなかった方が良かったんじゃあ…

A もうちょっと扱いやすい形だったら…

でもこんな固体微粒子を持って帰るのは初めてだったので
一度はやってみないと次どうしようというところに行けない

Q 大塚
次(はやぶさ2)では改良したい?

A 次はやはりもう少し取り出しやすい形に改良したい

コンコンで出てくるような大きな粒子だったら
この形でも何の問題もなかったのだが

でも大きな粒子があっても小さな粒子まで
最終的には扱いたくなると思うので
小さな粒子もきちんと使える形に工夫が必要

ーーーーーーーー

次回のブリーフィングは8月30日(月)に開催される予定。当初、初期分析の開始は「9月以降」とされていたため、じつはこれ以降のブリーフィングが予定されていなかったのだが、遅れることが確定になったために、JAXAは今後も定期的に開催していく方向で検討中だ。ただ毎週やってもネタがないため、隔週での開催が有力。決まり次第またお伝えしたい。

SHIRASE一般公開フォトレポート

ちょっと前の話になるのだが(5/27)、幕張であった取材のついでに、船橋港で公開されている「SHIRASE」(南極観測船の先代「しらせ」)を見てきた。忙しくて掲載がこんなに遅くなってしまったが、この公開はまだ続いているので、参考にしてもらえれば幸いだ。

私が参加したのは15:00の回(このときは1日3回だったが、夏場は暑いため、いまは14:30と17:30の2回になっている)。事前予約制になっており、以下のWEBサイトから申し込める。参加費は無料。

SHIRASEサイト
http://shirase.info/

集合はJR京葉線の新習志野駅。遅刻すると迷惑をかけることになるので時間厳守で。

駅を出て右手に国際総合水泳場があり、その前に送迎バスが止まっている。

受付を済ませると名札がもらえる。1回20名の参加で、今回も満員だった。

10分ほどで船橋港のSHIRASEへ。この場所は立入禁止になっていて、勝手には入って来れない。

タラップを登っていざ船内へ。

まずは研修室で説明を受ける。ヘルメットは任意だが、気分を盛り上げるためにもぜひ借りたい。

これは船首部分。

すぐ近くにサッポロビールの千葉工場もある。向こうの工場見学からも見えそうだ。

寝室。狭くて酔いそう。

船内の通路はかなり狭い。

階段もかなり急。なので動きやすい服装・靴がベター。

調理場。ガスは使わずに全て電気で。

こちらは乗組員(自衛隊員)用の食堂。170名が乗組員で、60人が観測隊員とのこと。

床屋か…?

自分たちで刈るらしい…

隊長の部屋らしい。

これはお風呂。浴槽も完備。

シャワーもあるぞ。銭湯みたい。

「Yureステーション」の紹介なども。

後部甲板。ここではヘリの発着ができる。

大型ヘリも2機搭載できるそうだ。

さらに上に。

そこからの眺め。かなり高い。

はるか向こうには建設中のスカイツリーも見えた。

さらに上には上部操舵所がある。氷海ではこちらを使うようだ。

外に梯子が見えるが、中に螺旋階段もあるそうだ。

操舵室。

この舵輪だけはオリジナルのものではないとのこと。

こちらはCIC。男子が萌える装備が満載。

なんともレトロなレーダー。

外から。5002は先代しらせの船体番号で、新しらせは5003。

最後には乗船記念のデータブックももらえる。

スクラップにされる寸前だった先代しらせを引き取り、「SHIRASE」として公開したのは株式会社ウェザーニューズ。普通なら、どこかのイベント会社に丸投げしそうなものだが、SHIRASEの一般公開では、船内でガイドをしているのも、清掃を行っているのも、全て同社の社員。どこか「手作り」感のあるイベントである。

当日の夜には、参加者全員で撮った記念写真もメールで送られてきた。お世話になった社員の皆さんには感謝を申し上げたい。

はやぶさウィークリーブリーフィング第4回

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は8月9日(月)、小惑星探査機「はやぶさ」のカプセル内のサンプル採集作業について説明するブリーフィングの第4回を開催した。今回も私はサボったのだが、またマイコミジャーナルの小林記者が取材メモをまわしてくれたので、ここで掲載させてもらう。

出席者は上野宗孝・JAXA/ISASミッション機器系グループ副グループ長。向井利典・JAXA技術参与は相模原からの中継参加だった。

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これまでやっていた作業。サンプルキャッチャーから取り出した粒子の回収を今週も続けている。

内容に関しては、(先週の)水曜から金曜まで開催した月・惑星シンポジウムの金曜のセッションでも報告。先々週と引き続き、サンプルキャッチャーからとりだしたヘラから粒子を回収している話。

今後、サンプルキャッチャーのサンプル回収を進めるべく、顕微鏡ですみずみまで見られないかの準備を開始。あわせて回収方法の効率向上を模索。先週も報告したが、ヘラで回収したサンプルを直接電子顕微鏡で観察できないかとか、マニピュレータで拾い出す作業を加速できないかとか、条件を変えて模索している状況。

今週一週間ではこんなくらいで、なかなか報告することがない。

質疑応答

Q 進歩している部分は?

A 採取している粒子の数が増えているが、大きな進歩はない。黙々と作業を進めている。

Q 残りの粒の数と回収方法の進歩

A 現在使っているヘラはそのまま電子顕微鏡に持っていけない。現在の構成から違うものにして直接持っていけないか、などを検討しているが、みなの最終合意に達していない。材料を用意して、そこに模擬的な粒子を置いてみて、うまく行くか調べているが、最終的にこれでいこうというところまで落ち着いていない。

現在のヘラではキャッチャーの中すべてを見るのが難しいので、どうやったら全部見れるかを考えているところ

Q 粒の数は

A 見えている範囲で残っているのは数十個オーダーであるだろうが、はっきりとした数は難しい

Q ヘラで採取する作業はある段階からしてない?

A 現在は新しいヘラで試す模擬試験をしている。材料を変えたところ、どんな影響がでるか、せっかく擦り取った材料が落ちないか、とかそういったのを確認している

Q 今週はどういう作業を予定しているのか

A 今週は全体として休みはとらないが、人数が減ってしまうので、作業の体制を維持するのと、最低限の作業だけになると思う。

Q 顕微鏡で新しい面を見ている?

A サンプルキャッチャーが複雑な形状をしているため、顕微鏡の動作範囲には限りがあり、簡単には見れない。それでうまく見れるように調整を進めている。

これから見ようとセットアップを進めている状況。

Q それで見えるようになる面とは?

A 下の隅のいわゆる組み立てのつなぎ部分まで追いかけたいなと思っている。比較的平らな部分は見やすいが、角の部分まで見たいと思っている。要は下の方が狭くなって見づらくなっている。

Q すでに見ている面は

A 上と下の平らな面は比較的良く見える。それ以外は見えない。おおむね見ているが、顕微鏡の分解能で見ているかといわれると違う。

Q 下の方からは微粒子は出てきていない?

A 向井
光の当て方とかなんとかで違ってくるので、今まで見えてきていたところも、きっちりと見直そうと。

Q B室の方を開ける見通しは?

A 完全にこちらのサンプルが終わっていないので、その作業状況を見ながらになります。

Q 顕微鏡で粒子を観察したときに、宇宙物質かどうかの感触は

A上野
普通の光学顕微鏡で見れるぎりぎりのレベル。詳しい情報は別の方法で調べるしかない。光学顕微鏡だと形が確認できないレベルなので。

A 向井
いつからやるかは決まってないが、そろそろ電子顕微鏡の準備も始まりました。

A 上野
それに補足しますが、これまで回収した粒子にそろそろ電子顕微鏡で識別したいという準備は進めています。

Q いつとは決めていないとのことだが、その見通しは

A 向井
決めてないものをいつと聞かれても難しい。まずは多分地球物質だろうな、というものを使って、今まで何度も言ってますが、電子顕微鏡を当てると変質する可能性もあるので、除外できるものからやろうと。いつからは分からないが、近いうちにやって、あきらかにコレ地球物質だね、っていう確認をしようと。

以上で終了

JAXA広報
次回23日は向井先生が出張で1日連絡できないとのことで、後ほど調整させてもらいます、とのこと

Q 23日までは電子顕微鏡で見ない?

A 向井
それは分かりません。

A 上野
今週はないでしょうが、来週絶対無いとは言い切れません。

A 向井
別に大きなことが発見されれば発表はしますよ。23日は今週来週のレポートということですね。

Q 23日までにB室に行くことは?

A 多分ないですね

Q 8月中にB室に行くことは?

A ないとは言えない。そろそろ行きたい。初めはA室全部と思っていたが、きりがないのでB室にも行かないと、と思い始めた。

Q 先週までに20数粒動かしたと言っていた

A 頑張れば頑張るほど、小さい粒子が出てくる

Q B室を開けて、様子が違っていれば期待ができるわけですよね

A B室には我々も期待はしています。こっちのほうが確率高いわけですから。B室の方が大きな粒子が入っている可能性もあるわけです。

Q もしそちらに大きなものが見つかればそちらに集中する?

A そうなるでしょう。構造的にA室から行きやすいというのと、回収技術の成熟を進めるという意味も含めてA室からやった

Q 色々な技術が出てきますよね

A ヘラとかにしても、新しい材料とかを作るとなると2~3週間かかるので、そういった作業を進めないといけない

来週の後半までには具体的に作業ができる準備を整えたいなと。8月の終わりにはB室には行きたい。A室と同じなのか、はたまた…

はやぶさウィークリーブリーフィング第3回

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は8月2日(月)、小惑星探査機「はやぶさ」のカプセル内のサンプル採集作業について説明するブリーフィングの第3回を開催した。じつは私は行けなかったのだが、マイコミジャーナルの小林記者が取材メモをまわしてくれたので、許可を得た上、ここで掲載したい。感謝感謝。

予想されていたことだが、今回もほとんどネタはなかったようだ。小林記者によると、この取材メモのあともじつは質疑応答が続いていたのだが、あまりの細かさにメモを取るのをやめたのだとか。

出席者は向井利典・JAXA技術参与。上野宗孝・JAXA/ISASミッション機器系グループ副グループ長は中継参加だったが、ほとんど発言はなかったとのこと。

ーーーーーーーーー以下取材メモ

サンプルキャッチャーの中から微粒子を回収、その後の処置について効率的なことの検討、研究中。

一方でテフロンのヘラで大量の微粒子がついてきた。それをマニピュレータを使って、石英の箱に1個1個移動を行っています。

質疑応答

Q 進展はない?

A 実際の知識は色々増えている。ただ、サンプルキャッチャーについての知見は増えていない。回収について、主に処置のところをいかに効率よくするか、という方法を研究しているが、それが役に立つかどうかははっきりしていない。

Q 先々週の会見で試しているものがあると言っていたが

A 今は、いくつか問題が発生してそのままでは使えないというのが現状。止まっており、別の方法で模索中。やはり、処置。電子顕微鏡をどう活用するかなどは新たな動きが見えてきた感じ。

Q 回収した後の処置は石英のシャーレに移した後に電子顕微鏡などに移すことなどを研究してる?

A マニピュレータでシャーレに移すのが従来の方法だが、それがすごく大変。例えばヘラから直接電子顕微鏡に回せないか、といった方法がないか、とかを検討している。

一個一個やってると、今の状況だと数カ月、下手をすると数年かかることになってくるので、地球物質を早めに見つけ出して、それ以上の解析に回さないといった方法などを何とか探したい。最終的には粒子を1個1個番号つけることには変わりない。それ以前のところでもっと効率化できないか、というのが現状

Q 新たに得られた知見はあるか

A 知見というか、電子ビームを当てるとどうなるか、電子ビームにもeVの強さとか照射時間とかによって、分析にどういった影響があるかとかがポイントになってくる。テフロンに電子ビームが当たるとチャージアップしてぜんぜん撮影できない、エネルギーとか真空状態とか荷電状態とかで得られる情報が変わってくる。そういった状況に対して、どういったパラメータが良いのかが分かってきた。

Q 検討するなかで、科学的に新しい知見が出てくる可能性は?

A サイエンスとして新しいかどうかはわかりません。本体のフライトモデルから分析する上での補助データに過ぎない。

Q 仮に得られたとしたら発表はする?

A そこまでは今は考えていない。いずれにしてもフライトモデルのキャッチャーの選別結果が、どれだけ正しいかの比較データとして用いるためにいまやっている。

Q テフロン以外のヘラを作って使うということでOK?

A それも候補。元々から考えていた方法の枠からはそんなに大きく乖離しているわけではなくて…ヘラっていうのは沢山あった時に使うもので、ヘラに付いても場所によって形を変える。いずれにしてもテフロンを使うことを決めていた。それで電子顕微鏡にかける。テフロンは絶縁物なので、電子ビームを当てると、そこに電荷が留まり、溜まっていく。これがどの程度サンプルに影響を与えるかを調べている。

もし、金属でヘラを作ったら、それはそれで微粒子が取れるかどうかが怪しい。また、使う金属によっては、その後の分析に影響が出かねない。ステンレス、アルミなどについては、その後の分析に影響は出ないので候補になっている。もともと静電気を付加した状態で入れるので、そこで微粒子が付いてくるか、というのが問題になってきそう。

人工的に微粒子を作って取れるかどうかの試験を始めたところ。

以上

月探査に関する懇談会 第9回会合(速報版)

7月29日(木)、「月探査に関する懇談会」の第9回会合が開催された。昨年8月から約1年にわたって続けられてきたこの会合もこれで最終回となる。

今回の議題は、最終報告書の内容に関して。前回からの間にパブリックコメントが行われており、国民から寄せられた意見に対する修正などを盛り込んだ原案が提出された。といっても、いつものことだが、どんな批判があろうとも、報告書の大筋は全く変わっていない。宇宙開発戦略本部のWEBサイトにすでに配布資料が掲載されているので、各自ダウンロードしてチェックして欲しい。

月探査に関する懇談会 第9回会合
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/utyuu/tukitansa/dai9/gijisidai.html

今回も取材メモをそのまま添付するが、ほとんど議論はなく、あまり読む意味はない。時間が余ってしまったので、座長が促して各委員に感想を述べてもらっていただけだ。

それよりも、私は時折、山川新事務局長の表情に注目していた。前原大臣の肝いりでスタートした有識者会議のメンバーであった山川京都大学教授は、7月20日付けで宇宙開発戦略本部の事務局長に就任したばかり。いきなりこの懇談会の最終回だったわけだが、山川氏の表情は常に硬いままだった。

今日はほとんど議論もなく、あっさりと最終報告書がまとまってしまったのだが、山川事務局長がこの報告書をどう見るのか、興味があったのだが、会合終了後に少し聞いたところ「答えるのが非常に難しい。立場もあるので」と苦笑い。当たり前ながら、本心は聞けなかった。

しかし宇宙予算の増加が期待できない中、本当にこの巨大計画を進めるのか。他の探査計画に予算のしわ寄せは来ないのか。懇談会は終わったが、このあたりは引き続き注視していく必要がある。

ーーーー以下は取材メモ
白井座長
前回以降に
パブコメと愛称の募集

事務局
主な意見をまとめた資料1-1で概要を説明したい

以下資料読み上げ

資料2 見え消し版
修正箇所読み上げ

白井座長
なにか意見をどうぞ

パブコメは結構たくさんきた

事務局
140件程度

久保田
若い人の意見は
年齢の違いは分からないのか

事務局
年齢は求めないことになっていたので
分からない

白井
毛利さんはなにか

毛利
パブコメの最中にちょうどはやぶさが帰還
胸を踊らせた
いろんなイベントが社会に影響を
及ぼすのは嬉しいこと

月探査を考えると
国会の選挙
短期的なことではなくて
中長期
2020年までのことを考えているので
そのときどきに踊らされずに

パブコメはクールで良かったと想う

長期
パブコメは大事だが
踊らされないことが重要

1つ不満
12ページで
2行目
将来的にはロボットと人間の連携~

これだとロボットと人間の連携をしばらく
考えないことになる

連携を考えつつ~という表現でどうか

白井
しっかりと順番を
若干地味目に見えるかもしれないが

井上
特にない
感想はいくつかいう機会があると思うが

パブコメにもいろんなコメントもある
しっかり考えたものもあるし
そうでないものも

白井
今回のパブコメも含めた修正案ということで
委員会の報告書としては
資料3が最終となるがこれでよろしいか

事務局
12ページ 毛利委員の提案は修正ということでよいか

白井
良いですか?
では修正ということで

ではこの案で認めていただいたということで

できあがったので今日はやることがなくなってしまった

本当は泉政務官が来る予定なので
待ったほうが

あるいは事務局から何かあるか

事務局
最終報告書は
できるだけ早くプレスリリースを出したい
明日できるように準備をしている
ほかに修正とかがあれば
この場で決めていただきたい

白井
手回しがいい
小さくてもいいので修正があれば
よいですか?

政務官が結構遅くなりそうなので
最後に感想でもなんでも

では順番に

青木
技術の革新は毎日淡々と進めないといけない
ここに書いてあることは
数字を達成するのは難しいが淡々と実現

井上
いままで言いたいことは言った

感想は
戦略本部
従来と大きく変わったと認識していた
宇宙だけでなくて

月探査を題材とした宇宙開発の懇談には
大変期待していた

予算的に厳しい状態だと思うが
もっと多額の予算を使って宇宙開発をやるのであれば
目標が小さい

そう言う意味では
国の安全とか技術の開発とか

もっと戦略的な骨太の議論がされるのかなと
それが月に人型ロボットなのかと

探査の目的があってそのためのロボットをと
2段階くらい下がって失望しているところ

宇宙の専門以外の人からすると
宇宙は夢がある分野

多額の予算をかけてでもやっていくことを
骨太の長期的な計画をやって欲しい
いつかまたこういう話が出てくるんだろうが
月に人型ロボットを持って行くのは
完全にタイミングを逸してしまった

月の環境が大変なのは分かった
あそこでロボット探査
ロボット技術が月の環境ではほかの問題

今回これが無事に認められて予算がついたら
ローバーで技術的成果が得られることを望む

折井
私は現場に軸足
現場の立場から意見
一部反映されて良かった

宇宙開発は国力を示すバロメータ

国力は産学官
とくに産業界

知の 1つとして

とはいえやるからには世界との競争も
認識しないといけない

時間は1つの指標になる
場合によっては柔軟にフィードバックを
かけるのも必要

国井
宇宙はどうも専門家向け
科学のためのという印象だった

ロボットということで技術も

5ページにハードとソフトを統合と
それも良かった
IT分野から見ても有意義

久保田
パブコメ 全部は読んでいないが
ここで議論されていたことが
一般の人にも同じ問題意識で見られていた

月探査と有人をどうして一緒にやるのとか

輸送系から考えて
これは両方にかかる問題
将来的には人を運べるような有人輸送系を
もたないといけないというのは
こういうところからも発信しないと
いけない

シャトルがすぐになくなる
これでいいのかという危機感をいつも持っている

議論のたびにしつこいほど
将来の輸送系はどうするのかと言った

月探査ということを題材として考えたこと

もう一点
パブコメにどのくらい若い人がと聞いたが

人が育っていくには
希望のあるプロジェクトがないといけない
その1つが月探査のプロジェクト
そのときに若い人がそっぽを向いていてると仕方ない

報告書では人材育成
うまくいくといい

知り合いの大学生のグループ
宇宙開発、宇宙利用を一般に知らせたいと
一般の人もおじさんは見込みがないので主婦とか
町田のジャスコに展示をしている
そういう若い人達がいる
彼らに勇気を与えるものになっていれば

パブコメを出したらどうかと彼らに言った

2020年
若い人がより希望を持てるような
宇宙活動に繋がるように期待したい

古城
国際的プレゼンスの確立と入った
先進国だけでなくて途上国も
プレゼンスを出す場として宇宙を利用する

日本が培った技術でどのように
存在感を示せるかに関心があった

どのような技術を発展させないといけないのか
具体的な討論ができた
大変参考になった

一般の人も単なる技術では説得できない
議論に盛り込めて良かった

なぜ月なのか
私も参加して思った

報告書ではそれについても書かれている
バランス良く

里中
恐らく一番の素人は私

平和利用ということが一番心に残る
なぜリーダーシップを取らないといけないのかという意見
国の経済が大変なときになぜ宇宙
などの意見もあるが
一番大切なのは若者に
この国で活動する意義を感じて欲しい

宇宙開発を
まかせていいのだろうか
太陽系全体を考えたときに
軍事をベースにやっていなかった国が
リーダーシップの一部分を担うことが
将来

ぜひ若い人に想像して欲しい

早い者勝ちみたいに
一昔前
ロシアが月の裏側 名前を
土地を見つけたものが持ち主になるとか
そんな感じに宇宙がなってはいけない

一国のエゴで宇宙開発を進めるのは難しいが
軍事利用を目的として開発している国とは違うと

宇宙の平和利用を全人類的視野でやっていると

国の経済事情でこの予算はいかがなものかではなくて
平和に投資するものだと思えば
理解に結びつくものではないか

予算
現実ばかり見ていると通りそうな予算ばかり組む
予算を通すためのいいわけを考える
思い切って必要な予算は通した方がいい
物事の遂行のためにこれだけの予算が必要だと
胸を張って言って欲しい

疑問に丁寧にパブコメに
関係者は予算がないことは前提にせずに
最初に理念ありきで
夢は大きく持って
若い研究者が日本でやっても仕方ないのではと
思わないように

鈴木
パブコメの意見 いろいろ出ているが
技術開発のやり方
今回まとめた方向は正しいやり方
将来の太陽系探査に向け

いままで有人の検討はタブー
今回そういう方向で開発するんだと

いままで携わってきた人間としては
喜んでいる

具体的になにをするかはこれから
何らかの場できちんと議論できるように

方向性
委員会は重要だが
全部やるのは難しい

技術
政策
経済
とかいろいろある

委員はそれぞれ専門があって

有識者会議の中間報告にもあったが
シンクタンクみたいなものを作って
宇宙開発をどう進めたらいいか
検討することは非常に重要

日本が宇宙開発を始めた頃は簡単
モデルがあった
ロケットはアメリカ
人工衛星もモデルがたくさん
後追いだと失敗が少ない

現在 どちらの方向に進んだらいいか手探りの状態
といっても止まっているわけにはいかない
少しでも進まないと
チャレンジ

国民の了解もいただいて

次のステップとして有人プログラムをどうするか
検討する枠組みをぜひ作るように

鶴田
最初はちょっと戸惑いを感じた
この懇談会が月探査に限定

月探査は単独で取り出すと非常に難しい
太陽系探査全体で議論せずに
月だけ取り出して議論すると

今回の懇談会でもいくつかぶちあたった
ほかとの
いろんな問題が出る
そこがどうもハッキリしなかったのが
残念なことろ

太陽系探査
人間にしてもロボットにしても

非常に大きなテーマ

現在までやってきた宇宙開発
想像を超えたものに

太陽系の中の生命は地球だけなのか
そういう問題も含めて
いろんな探査テーマ

世界各国がいろんな活動
それを把握しながら
我々がトップグループだと
お手本がない
お手本になるような探査計画を

この懇談会は専門家が少ない
宇宙科学の意見も交えながら
日本の太陽系探査をどう進めるべきか
そういう戦略を作るべき

一度作って終わりではなくて
毎年アップデート
1年でがらっと変わる

そういう枠組みが必要

細かいことだが
技術の確立という議論があるが
これも宇宙に関しては難しい
確立したとたんに技術は古くなって使えなくなる

例えばアポロ

はやぶさにしても
10年前の技術
いま有効かというと
開発した人は別のことをやっている
技術は作って終わったとたんに過去のもの

技術を確立するんじゃなくて活かす
使い続ける
どういうものを持たないといけないかと

ちょっと違った視点から見る必要がある

長谷川
パブコメが多くてびっくりした

普段の科学とか技術ではなくて
多面的な議論すべきということで

その内容を資料で工夫した

2015年~20年の話
ロシア中国みなさんご存じ

アップグレードしたものが
コミュニティの中で出てきている

我々が出した提案が
世界をリードしている

できるだけ早く2015年にローバーで着陸
世界のリーダーを維持できる
財政事情もあるがなるべく早くスタートしたい

葉山
いろいろ勉強もできた

企業人なのでこれから実務段階に入るとき
一番気になるのは資金調達

2015年まで 億円
2020年まで 億円

資金調達をどう考えているのか
いつまでも国費に依存することは現実的に無理
この財政下で100%でるのかどうか

逆に言うと民間の開発を
この中にどう取り込んで
この金額のどのくらいを民間から取り込めるか
活動資金の脱国費化を
少しでもやっていけないと
宇宙を利用してやっていくという世界が描きにくい

民生技術の活用とオープンな~
という文面を入れてもらった
これを突破口にして
ここにいかにして民間資金を注ぎながら

これから具体的な計画を立案
国費に変わる民間資金の呼び込みをやって
全面的な国費からの脱却を
その入り口にこれがなれば
活力のある

広瀬
国の戦略
夢とか理念とかいろいろあるが
現実的な戦略をとらざるを得ない

そういう立場で見ると
うまく調和していい報告書ができたと思う

非常に現実的でかつチャレンジング

10年後に1,000km動き回って基地を作って持ち帰る
かなり大変

はやぶさがサンプルを持ち帰って

月のこういう作業を地球でモニターしながら
自動的にできれば全世界がハラハラどきどきして面白い

これから重要なのはいかにこれを盛り立てて
日本全体でサポートするか

10年後に本当にできるのかなという気もするが
企業もやってみようという機運が盛り上がればできるかも
楽しみにしている

的川
4つくらい考えた

1つははやぶさの反響について報告
いま全国どこに行って講演しても
はやぶさについて話してくれと依頼
日本の宇宙開発史上でこれほど人の心を
捉えた計画はなかった
勇気とか根性とか
1時間半かそこら話すと2割くらいのひとは
涙を流す

情というものと知
総合的に結びついた戦略

新しい事務局長はここから仕事が始まる

2つめ
地球に帰還前にクローズアップ現代
なぜ成功したのかと聞かれて
迷った末に適当に貧乏だったからと言った

もっとお金があればもっと楽だったという声もあるが
多分それはちがう
予算がギリギリかちょっと足りないところ
プロジェクト全体を見られて障害を乗り越えられた
カネがあればいいわけではない

世界のための宇宙開発
日本に課せられた大きな問題

日本は世界的に

21世紀はお金でなくて知的なことで存在感を示す
日本の歴史上初めて

その際に世界から見て
カネがあるからできたミッションでなくて
国として努力していると
そういう側面がでるような

例えば今イカロスというプロジェクト
ワシントンポストの記事
日本では注目されていないが
世界的な成果と

我々のレベルを
知的な存在感
カネを注げばできるものではない
質を上げるのが重要

アポロ
カネも注ぎ込んだがみんなすごい努力

はやぶさは貧乏すぎても駄目だったが
JPLの人は500億くらいかかると言っていた

3つ目
矛盾するようだが
世界のための宇宙開発にはやはりカネが必要
宇宙予算はGDPの比率でも世界的に少ない
月をやるためにほかの太陽系探査に影響
コップの中の嵐にしないように
底上げを
宇宙開発の役割はもっと大きい

4つ目
太陽系探査の意義
世界の取り組みでクローズアップ
日本が貢献するとしたら
この分野ははしらにある

太陽系探査が画期的な重要性
あれをやったせいでこれができないというようなことが
ないように

戦略本部で頑張って欲しい

水嶋
産業界から参加

国民から納得してもらうことが重要と
会議では発現

科学的成果は大きいが
国民から認められるのは難しい

科学の投資に対するリターンを
理解してもらえるかは難しい

産業へのリターン
金額的にはある程度認められる
理解しやすいかもしれないが
額によって懸念

はやぶさ 国民への反応を見ると
3つめの成果をもっと求めてもいいと
感じている
劇場的成果

感動を与えた
物質や知識ではなくて感動という成果
国民に提示できた

この部分が投資に対して最も大きな
リターンかもしれない

科学立国を支える人材の育成に
ダイレクトに繋がってくる

学者・技術者がヒーローになっている
こういうのを見たときに子供達は
なりたいと

科学立国日本の将来を担う人材が

それが大きな投資の目的になってもいいのでは
私もアトムを見て技術者になりたいと

こういう成果を求めるときに
成果を最大化
この戦略にあるかどうか分からない

この取り組みをもっとする必要がある
それが結果的には国民の理解に繋がる

一時期の盛り上がりは必ず冷える
一時の状況に流される
中長期に月探査を推進

観山
この会議に参加するとき
月探査が前提だったので
なぜ月なんだと

報告書の参考
パブコメへの回答は適当

月は地球に近い対象
科学的なナゾも残されている
国際的なプレゼンスも

月探査は日本の将来の宇宙ミッションで
重要な位置を占めるのは事実

宇宙探査は日本独自にやるのと国際協力
サイエンスの蓄積と技術の実証は重要な観点
月ミッションでそれができればいい

はやぶさの成功
私も非常に喜んでいるが
忘れてならないのは
宇宙ミッションは100%成功を確証できない
ときどき失敗があることを
もちろん努力は必要だが
必ず成功するとは限らないことは
認識する必要がある

失敗したときに急速に冷えて
やらなくていいとならないように

最後に天文学者としての要望
惑星探査は重要だが
スペースは惑星探査以外に天文学も
太陽系探査だけに光が当たっているが
宇宙からの天文観測も重要だと

毛利
この懇談会の委員に選ばれたときに
どのようなスタンスで臨むか

国家としての戦略を宇宙を通して考える
ということで
相対的に力が落ちている日本
月探査をうまく利用していくか
そこに集中した

その中で日本の特徴
科学や技術
それを支えている産業の大きさ

それだけでは日本の力にならない
安全保障、外交、人材育成
総合的な立場にあって
これをどう進めていくかを
ずっと考えてきた

こういう報告書ができた
ダイナミックさにおいては
もう少しあってもいいと思うが
日本の繁栄にこれを使っていく

5年10年でどう具体化するかにかかっている

もっと
私が作った精神を多くの人に理解してもらう
必要がある

産業に対する影響力が途中で急に
ロボットとか
日本の経済発展には重要
国際貢献は日本に必須なところ

これをどう具体化するか

もう1つは
シャトルが退役する
有人はアメリカは苦労を強いられる
恐らくアメリカは後退する
ロシアが

NASAはシャトルの次の技術開発を怠った
あまりにも素晴らしいものができたために
次への投資に繋がらなかった

日本の宇宙開発
月探査も含めて繋げていくか
報告書にもられているのでそれも重要

最後に
政権交代があろうがなかろうが
日本の国益を考えての宇宙開発構想
それは間違いない
途中でいろいろあった

山川先生が事務局長
すばらしいことだと思う

途中で有識者会議なるものができていた
我々がこれだけのメンバーが1年かけて議論していた

有識者会議 何人いるか分からないが
どちらが本当に最後まで議論して
国民の負託を得ていたか

見える形で

山川先生はこれからが始まり
オープンに進めて欲しい

途中で政治的なものが出てくるだろうが
オープンな考え方を進めて欲しい

山根
ウーメラに行ってきた
生涯最高の感動をした
なので公平を欠く

日本でそれほど盛り上がっていると
信じられなかった
いろんなテレビ局や出版社に
声をかけたが全て断られた
それがこうなって戸惑い

白が黒に変わるようなことが起こって

私は国民側からはやぶさを見ていたが
今日はラジオの収録
はやぶさ

今日はやぶさの本が出た
ジャーナリストになって40年
初めての経験をした

昨日アマゾンでランキングが出るが
昨日夜中にみたら40位
朝10位
いま6位
ちょっと考えられないことが起きている

はやぶさに対する思いが1カ月たって
消えたと思っていたがまだ熱い

はやぶさの評価
いろんな人から意見

ラジオで聞かれた
子供達にどういう影響があったか

産業界へのリターンを考えると
宇宙のプロジェクトはリターンなんて
ないと最初から思った方がいい
それを目指すとろくなことがないが
言わざるを得ないと
子供への影響
ぼくも科学者を目指そうと
フロンティアを目指すようになる
そういう子供達が産業界を支える
お金で見えないので難しいが

国民の幸福に貢献すると
知的な興奮とか
夢を与えるとか
そういうことが重要
経済的な貢献だけで押すのは無理がある

今度のはやぶさで
なるほど本当にそういうことが起こると

でももし再突入に失敗していたらどうなっていたか

また事業仕分けで税金の無駄と言われる
もし帰還できなくても
そこまで成し遂げたことは素晴らしいこと
記録に残そうと本を書いた

わくわくはらはらやきもき
それは国民に伝えられる

しかしこの報告書はわくわくしない
それは仕方ないこと
我々メディアが伝えること

予算一割削減
宇宙に対しても一割になるとすごいダメージ

せっかくこういうプランができたので

この報告書の中に人材育成
8P~9P

いつも懇談会で思っていたが
これから担うのはこの席に座っている人達じゃない
2020年には80歳

その後ろに座っているのは現場の人
一番ハラハラしていたのはその人達
我々が退場してそちらの人達に話し合ってもらうのも
オマケでやって欲しい
今回の取材で30~40代の層が厚くて大丈夫だと
実感した
人材はあると

その人材をつぶさないように
国家的損失だと

明治維新以降
科学技術が熱狂的に国民に初めて
私は毛利さんに並ぶと思うが

月でそういうことができる

月だけでなくて惑星全体でと

太陽観測で日本はすばらしい成果
これはあまり国民に伝わってない

白井
私自身も素人の分野
大変勉強になった

まとめるのは正直
どれをとっても不満に
厳しい

まずロボットとか
有人とか
いろんな意見
どの意見にも合理性

専門家
技術的にはそれなりに展開できた

私のような素人にも
一般人からの目
企業からの目
そういう意見も率直に出してもらった

月探査をやるのが
日本国として納得できるのか

いいレポートをまとめることができた

ほかの国に負けないように
予算を確保して欲しい

日本でやるべき宇宙開発のやり方
なんでも国の予算で国のプロジェクトでいいのかとか

1クリックしたらみんな寄付するとか
そんなに寄付できないが
みんなが参加する仕掛けも重要

宇宙開発の中での国際協力
日本の存在感をどう示すかは重要

とにかく予算を取ると
一割カット
私は私学なのでカットされると困るので
歩き回っている

事務局
愛称について
21人から43件の意見
懇談会の委員からも

座長と相談して
計画が動き始めた段階で
政府が取り扱うことに

政府にまかせるとセンスが
悪いものになるんじゃないかと
思われるかもしれないが

今回の発表の中では名前は付けない

山川
閉会にあたって一言
最終回だけ出席して恐縮

私としては最後に委員の人の
感想だけでも熱い想いが伝わってきて
非常に参考になった

全部で9回
1年にわたって議論
深く感謝したい

報告書について
座長と相談させてもらいたい

私にとってインパクトのある意見

例えば
水嶋委員の劇場型
葉山委員の民間参入
里中委員の若者の意義や喜び

一方で
毛利委員 今後オープンな議論 叱咤激励
井上委員 もっと骨太な計画

今後の具体的な進め方について検討していきたい

ここにいる人はみなさん宇宙の応援団
今後の宇宙開発を応援して欲しい

白井
以上で閉会

宇宙開発委員会・推進部会の第2回が開催

26日(月)、宇宙開発委員会・推進部会の第2回が開催された。議題は「小型固体ロケット(イプシロンロケット)プロジェクト」と「はやぶさ2プロジェクト」の事前評価について。ちょっと時間がないので、とりあえず「はやぶさ2」の資料のみアップしておきたい。

前回以降、各委員から寄せられた質問に対するJAXA側からの回答となっている。第1回の資料は宇宙開発委員会のWEBサイトに掲載されているので、そちらも併せて見てもらえれば分かりやすいだろう。

宇宙開発委員会 推進部会(平成22年)(第1回) 配付資料
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/uchuu/015/002/gijiroku/1295910.htm

はやぶさウィークリーブリーフィング第2回

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は20日(火)、小惑星探査機「はやぶさ」のカプセル内のサンプル採集作業について説明するブリーフィングの第2回を開催した。出席者は、向井利典・JAXA技術参与。以下に取材メモを添付する。

ーーーーーここから
向井
今日はこちら(相模原)で午後2時まで別件の用事があった
なので相模原から会見
もう一人の説明者の上野は
たまたま外国出張中

定例会ということで先週以降の進捗について
大きなイベントがあれば別途報告するが
今回は大きなイベントはなかった

先週に引き続き
回収方法の効率化に苦労しているところ

ヘラに数十個の粒子があったことを前々回話したが
それに対処しないといけない
マニピュレータを使って
シャーレに移動作業をしているところ

というわけで
サンプルキャッチャーの中は新たに見ていない
粒子数は前回から変わっていない

ーーーーーーーーー
以上、会見の時間はわずかに2分。このあと、質疑応答が30分ほど続いたが、細かい質問ばかりなので省略したい。

このブリーフィングは、研究者に対する記者の取材が過熱してきて、本業に支障が出てきたために、JAXA広報が設けたもの。毎週月曜に実施する予定だったが、しばらく大きな進捗はなさそうということで、さすがに記者の側からも見直しを求める声が出てきた。会見後に広報とのやりとりがあり、どうやら次回以降は進捗があった場合のみ開催ということになりそうだ。

1 8 9 10 11 12 19