はやぶさブリーフィング2月第1回
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2月15日、はやぶさキュレーション作業に関する定例ブリーフィングを開催した。出席者は向井利典・JAXA技術参与。以下に、いつものように取材メモを貼り付けておく。
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向井技術参与
前回
初期分析のために試料を分配
この2週間
約50個の試料配布は終わった
現在
大学や研究機関で分析が順次行われている
どういう分析かは
プレスリリースの一覧表を参照
前回も話したが
電子顕微鏡で操作できるマニピュレータ
それが納入されて
現在機能試験を行っている
写真の説明
電子顕微鏡の画像
下4分の1がテフロン
テスト用に使ったやつ
マニピュレータが2本
上は少しぼけているが
微粒子を持ち上げた状況の写真
微粒子はテスト用のサンプル
この2週間の状況は以上
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質疑応答
Q 共同
写真はテスト用の微粒子か
A そう
Q アルミか
A テフロンの粉だろう
試験用のサンプルキャッチャーをこすったが
2本を使って移動する
1本でもできるが
これまで窒素雰囲気中でやっていたのも
2本使ってやっている
お互いの静電気の極性を変えて移動させる
Q 針の素材はなにか
A これまでのと同じ
石英ガラスの中に白金線が通っているもの
Q これができればはやぶさの微粒子も持ち上げられるのか
A できることを確認した
Q 実際にピックアップするのはいつか
A 4月くらいになりそうだが
まだ決まっていない
Q 毎日
どのくらい時間をかけて移動させるのか
A 光学顕微鏡と電子顕微鏡の違い
1つは電子顕微鏡は
走査型と言われている
テレビのブラウン管の電子ビームのようにスキャンして1枚の画像を撮る
この画像1枚とるのに時間がかかる
数秒から10秒
光学顕微鏡よりも時間がかかる
1個で
1時間とかそれ以上かかるかもしれない
光学顕微鏡 焦点深度が浅い
電子顕微鏡は 焦点深度が深い
遠近感覚が難しい
Q 朝日
マニピュレータが納入されたのはいつか
A 1月の末だったと思うが覚えてない
前回のブリーフィングの時点では納入されていた
Q 広報
私が聞くのもあれだが
マニピュレータの動かしかたは
A 真空容器
電子銃が上にある
電子ビームを出して
そこから出てくるものを撮る
静電マニピュレータ
数cmくらいの長さで
固定するバネがあって
3次元の駆動装置があってそれはリモートで動かす
Q ミクロン単位の動きもそれでできる?
A そういう微細な動きができる仕組みがついている
ー相模原
Q ライター青木
新しいマニピュレータの違いは
A ほぼ同じ
違いは
駆動が真空中でできるように
導入のところが違う
電子顕微鏡のフランジ? のところに
特殊な仕掛けでくっつけている
窒素雰囲気で使っているものとは違うように見えるが
原理的には同じ
ものを見た感じでは全く違う
Q 従来のものは真空中では使えない?
A 真空中は考慮してない
新しいものは真空中または窒素雰囲気で
Q 操作方法は全然違うのか
A 詳しいことは私も知らない
Q いまは使い方の練習中か
A いまメンテナンスの時期で
1週間くらい電子顕微鏡が使えてない
この写真も2月上旬のもの
メンテナンスは1年に1回やっている
Q ダミーの粒子を使って習得していると
A その通り
Q 本番の粒子を使って作業するのはいつか
A いまのところは4月くらいと推定している
電子顕微鏡はこればかりやるわけにはいかないので
第1ラウンドで配布した粒子以外も調べないと
おそらくそちらが優先
従来型のは使う場所が違う
従来のは窒素中
今回は真空中
両方必要
ー東京
Q 朝日
真空中での使い方は
A 駆動機構が真空容器の
フランジに組み込んである
メカは多分真空容器の中にあって
ステッピングモーターで動かす
そういう特殊なものを作った
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