JAXA iが閉館
「JAXA i」閉館の取材に行ってきた。記事はすでにマイコミジャーナルに掲載されている。
【レポート】「JAXA i」が6年の歴史に幕 – ファンに惜しまれながらも仕分けで閉館に
記事中に、閉館時の様子を撮影した動画も載せたが、このロングバージョンをYouTubeにアップした。舘広報部長の挨拶が全部入っているので、見てもらえればと思う。
今回はJAXA i閉館の記事だったので、その前に行われていたトークショーの内容については割愛させてもらったのだが、もったいないのでここで簡単にまとめておきたい……と思うのだが、いまちょっと時間がないので、それは後で追記したい。
とりあえずここでは、トークショーの後に10分だけ時間があった囲み取材でのやりとりについて、抜粋だけ掲載しておきたい。
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Q 閉館についての感想は?
A 立川
はやぶさとほぼ同じ期間だったので感慨深いものがあるが、我々は国民に理解してもらうのが重要。今後も何らかの格好で、PRの場は設けていきたい。筑波もそうだが、各事業所にこういうのをもっているので、展示をうまく活用して、いかにお金をかけないでやるかと考えていきたい。
A 川口
JAXA iを本当に閉じていいのかなという思いは正直ある。やはり気楽な気持ちでふらりと来て、宇宙開発の最前線に触れられる場所があるのは、何ものにも変えられないと思う。大臣も、これがはやぶさの後に議論があったらまた違っていたのでは、と悔しがっていた。本当にタイミングなんだと思う。それが悔しい。
A 星出
個人的にもJAXA iの方々にお世話になり、東京事務所に来る度に顔を出していた。今日もこれだけ多くのお客さんが立ち見で話を聞いてくれた。非常にアクセスのいい場所にあって、こういう形で宇宙開発の話を聞いてもらえる場は非常に貴重だった。JAXA iが閉鎖されるのは非常に残念だが、今後は筑波宇宙センターや各所の展示をご覧頂きたい。
Q これからの広報の課題は? 理解を得るための戦略は?
A 立川
まず具体的なプロジェクトがそれぞれ成果を出すこと。はやぶさがそのいい例だろう。それぞれが見えるような格好になれば、みなさんの理解も深まる。今回、はやぶさの知名度はかなり高くなったし、それによって宇宙開発もだいぶ知れ渡った。JAXAの名前も浸透した気がする。
我々は1つ1つのプロジェクトを完遂していく。それがこれからの課題になる。
Q 新しい展示施設を作る予定はないのか?
A 立川
今のところはない。筑波にいい展示館がある。筑波までは45分。
常設ではなくて、その時々に応じてイベント会場でアピールをするという手もある。人がたくさん集まるところを選んでやることになるだろう。PRはたくさんの人に、いかに浸透するかが重要。そういう発想で考えないといけない。だから土地代が安いところに作っても人が集まらないと意味はない。そう考えている。
Q 子供達にはいい場所だった。説得できなかったのは残念か?
A 立川
残念だと思うが、でもそういうとすぐ「東京だけか、地方の子供達はどうする」と言われるので、そういう言い方もなかなか難しい。我々としては今から全国行脚もしようと考えている。タウンミーティングのときには必ず展示もやっているが、いかに経費をかけないでたくさんの人に見てもらうか。
できれば展示も実物を見てもらいたいが、なかなか持って行けないものもある。はやぶさのカプセル展示でも結構苦労した。全国をまわるには時間もお金もかかる。お金をかけないでPRするのはなかなか難しい。我々はそれをこれから模索しなければならない。
Q 事業仕分けについて。プレゼン能力が問われた部分があるがどう思うか?
A 立川
仕分け自身は悪いことではない。会社では当然、途中でチェックして駄目なものは止める。民間ではそういうことをやっている。官僚の世界ではそれがあまりなかった。そこに目を付けた、その点は良かったが、そのときの判定根拠がいろいろあるべき。もう少し、本当に必要かどうかという視点で見てもらえたら良かったという気はする。
Q 技術者としては事業仕分けのやり方に温度差も感じたか?
A 川口
目先の費用対効果を見ている気がする。そういうと怒られるかもしれないが。
はやぶさのカプセルはこれから1~2年かけて全国をまわっていくが、どこかに恒久的な場所を作れないか。アメリカにはスミソニアンがある。日本には未来館や科学博物館もあるが、もっと日本が発信しているものがよく見える場所があればいいと思う。そういう場所が日本には少ない。
科学技術を大事にするのであれば、そういう場所こそ作って欲しい。箱物を作れと言っているわけではないが、次世代を育てるためにはそういう施設が必須だ。
A 立川
アメリカでいうとスミソニアン。あそこにシャトルもある。日本も歴史的なそういう遺産は残すべき。あのカプセルは歴史的遺産。
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