AMDのブロガー向け勉強会に参加

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8月1日、『AMDの「APUって何?」を学ぶブロガー勉強会』に出席してきた。最近はあまり自作PC関連でメーカー取材することもなかったので、新宿の日本AMDに行くのは久しぶりだ。

このイベントは、「APUとは何なのか、APUのどんなところがすごいのか、今後のAPUの方向性など、APUの基本的な考え方や仕組み、APUの特徴などを説明する」として、日本AMDが開催したもの。同社や競合のIntel、NVIDIAなどは、秋葉原等で一般向けイベントを開催することはあっても、ブロガー向けとして、少人数のセミナーを開催することは珍しい。AMDも開催は今回が初めてだという。

イベントはなんとお食事付き。すばらしい

マザボとCPU、そしてAMDグッズもプレゼント

勉強会に参加したのは、抽選で選ばれたブロガー20名(私も含む)。冒頭、挨拶にたった同社セールス・マーケティング統括ゼネラル・マネージャの稲川公裕氏は、「想像を超える人数からの応募があって、驚いた。参加者の中には、首都圏以外から来ている方もいる」と反響の大きさを紹介。「昨年、BrazosとLlanoを発表して、すでに多くのユーザーから利用してもらっているが、APUについてもっと世間の人に知ってもらいたい。今回は、ベンチマークスコアだけでは語れないAPUの良さをお伝えしたいと思っている」と述べた。

APUについて、説明を担当したのは、自作ユーザー向けイベントでもお馴染み、同社コンシューマーマーケティング・マネージャの森本竜英氏。

森本氏は「普段のプレス向け会見では競合の名前をあまり出さないが、今日はブロガー向けなのでバンバン出す」と宣言、笑いを誘ったが、私は今後の付き合いもあるので自主規制w

森本氏がまず強調したのは内蔵GPUの性能の高さ。従来のオンボードグラフィックスというのは、チップセット側にGPUが内蔵されていたが、それに対しAPUでは、GPUはCPUと同じダイに統合されている。Intelも第2世代のCoreプロセッサ(Sandy Bridge)で同様のアプローチを採用したが、森本氏はAPUのGPUについて、「”オンボード”ではなく、Radeonを詰め込んだと考えて欲しい」と説明。旧ATIの買収により、強力なGPUを持つAMDの優位性を指摘した。

「CPU、GPU、チップセットを持つのは我々だけ」と森本氏はアピール

強力なGPUを内蔵していることがAPUの特徴の1つ

APUになると、GPUへのデータが外部バスに出ず、内部で処理できて効率的

描画性能が高いだけでなく、手ぶれ補正などの機能も実装されている

今回、参加者へのプレゼントの中に、エンコーダソフト「MediaShow Espresso 5.5」と圧縮ソフト「WinZip 16.5 Pro」が入っていたことからも分かるように、同社がこのイベントでアピールしたいと思っていたのは、GPUを汎用の並列計算機として利用する、いわゆるGPGPUの技術。森本氏は「まだCPUの性能だけで比べられてしまっている。ダイとしての性能が訴求できていない」とPR不足を反省した上で、「ダイのパワーを全て使うとどんなことができるのか。ソフトウェアの環境も整い始めたので、みなさんに試してもらいたい」と述べた。

上記の両ソフトとも、AMDのGPUに対応している。勉強会のデモでは、WinZipのほか、Photoshop CS6、PowerPoint 2010など、様々なソフトウェアがGPGPUに対応しており、CPUだけのときに比べ、処理が高速化される様子が紹介された。

CPUのみ(左)だと48.6秒かかったが、GPUも使う(右)と34.4秒で処理が完了

PowerPointも対応しており、家庭だけでなく、仕事でも使えることをアピール

また、スライドの撮影は禁止だったのだが、森本氏のあと、同社エンジニアによる技術プレゼンが2件あったのも面白かった(テーマは、ノートPCの熱設計と、APUの省電力機能についてであったが、詳細については割愛)。

質疑応答が盛り上がったこともあり、予定を30分オーバーして勉強会は終了。その質疑応答では、森本氏でも答えられないような専門的な質問がバンバン出ていたが、そうした質問には後ろに控えていたエンジニアが回答していた。ユーザーがエンジニアに直接質問できる機会は貴重であり、今後もこうした勉強会を続けてくれれば、コアなファンが増えて良いのではないかと思う。

ところで、この勉強会では、「8/19までにブログ記事を1本以上書くこと」という確約書にサインさせられているため(まぁそれが参加の条件なのだが)、今こうして慌てて書いているのだが、〆切間際にならないと書かないという習慣はどうにかならないものか。

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