【報告】石巻で災害ボランティアをしてきた(準備編)

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3/30~31の2日間、宮城県石巻市で災害ボランティアとして活動してきた。ボランティアと言っても、「何をするのか」「どこに行けばいいのか」など、ピンとこない人も多いだろう。私が実際に何をしたのか、なるべく具体的に紹介しようと思うので、何かの参考になれば幸いだ。

○出発前にすべきこと

まずは情報収集。当然ながら、「どこに行くか」をまず考えないといけない。

その際にチェックするのが、各市町村にある社会福祉協議会(社協)のWEBサイトだ。災害発生時には、社協が災害ボランティアセンター(VC)を立ち上げて運営する。VCは被災者からのニーズ(要望)を集めて、各ボランティアに割り振る機能がある。ノウハウのあるNGO/NPOなどはVCを経由せずに独自に活動することもできるが、一般の個人が参加する場合には、VCに行って登録するのが普通だ。

社協のWEBサイトは市町村ごとにあるが、VCの状況について、各都道府県の社協が情報をまとめていることもある。WEBサイトをチェックする場合には、市町村だけでなくて都道府県も忘れずに。

参考までに、石巻市と宮城県のVCのWEBサイトはこちら。

石巻市 http://www.camper.ne.jp/npo/ishinomaki/
宮城県 http://msv3151.c-bosai.jp/

ただし、被害が甚大な地域ほど、VCの運営まで手が回らずに、立ち上げが遅くなる傾向がある。だが災害発生直後に素人が駆け付けても、役に立つことはほとんどない。VCが立ち上がるまではプロに任せて、待つしかない。またVCによっては、市内または県内在住者に限る場合もある。県外者でも受け付けているのかもチェックすべきだ。実際、岩手・宮城の両県では、県外からのボランティアを受け付けているVCはまだ多くないのだが、石巻は比較的早くから受け入れを行っていた。

状況は常に変化するので、WEBで情報を集めていても、最終的には電話で確認した方がいい(非常時なのでWEBの更新まで手が回っていない場合もある)。人手は不足しているのか、それとも余っているのか。タイミングにもよるのだが、VCによっては人手が余っている場合もある。新潟県中越沖地震のとき、柏崎市役所で救援物資の搬入の手伝いをしたことがあったが、このときは人手が余っていて、トラックが来るとボランティアが群がるような状態だった。なるべくなら、人手が本当に不足しているところに向かいたいところだ。

行き先を決めるときには、交通手段も検討しないといけない。自分の力で、安全に、行って帰ってこれるのか。電車は、バスは、道路は、ガソリンは。いろいろと調べることがある。私は今回、東京から仙台へはバスを利用した。東北道が復旧して、バスの本数はかなり増えている。また仙台から石巻へは、ボランティア用のシャトルバスが出ているという情報があった。定員は80名だが、場合によっては通常の路線バスも利用できる。

こういった状況から、目的地は石巻市に決定。

あとは、必要なものを用意するだけだ。

まずは食料。ボランティアは、自分の食料は自分で持参しないといけない。手ぶらで行っては、被災者の分を奪うことになるからだ。仙台あたりで調達できる可能性もあるが、必要な分だけ、水や食料を持参するのが確実だ。今回は関東でも品不足が起きていたため、いくつかのスーパーを回る必要があったが、適当にパン・缶詰・ソーセージ・カップラーメン・カロリーメイトなどを買い集めた。とりあえず何でも食えればいいのだ。あとはペットボトルで水やお茶も用意した。

今回用意した食料。これで3日くらいはもつはず。

活動に必要な装備は、災害の種類によっても異なるのだが、今回は震災というよりも、水害の側面が強い。こちらのPDFファイルが参考になるので確認して欲しい。

水害用の装備は持ってなかったので、ホームセンターで手袋を購入。水産用の厚手のもの。

念のためアラミド繊維のグローブも持って行った。割れたガラスを扱うときに便利で、今回も役立った。

防塵用のマスクも購入。乾いたヘドロが舞い上がるので必須だ。目も充血してしまったので、何かあった方がいいかも。

そのほかは、上下の雨具(泥だらけになる)、着替え、タオルなど。トイレットペーパーもあると便利だ。

また野営する場合には、テント、シュラフ、ライトなどの装備も必要になる。ボランティアは寝る場所も自分で確保するのが基本だ。設営の場所があるかどうかも、事前に確認しておきたい。石巻では、VCがある石巻専修大学のグラウンドが解放されていた。仮設トイレもここにある。

愛用のメスナーのテント(実際にはこれにフライシートをかける)。

バーナーもあると便利。夜は寒いのでお茶が沸かせるだけでもありがたい。

最近の道具はなんでもコンパクト。バラして収納すれば手のひらサイズだ。

LEDランタンも持って行った。私の装備の基本は「小さい」ことだ。

野営の装備がない場合には、近隣のホテルなどに宿泊するという手もある。今回の場合、仙台まで戻ればホテルは営業しているし、仙台-石巻間の交通手段もバスがある。この場合、朝食と夕食は仙台で取れるし、持参するのは昼食と水だけでいいので、装備も簡単になる。野営がベストではあるが、現実的であればこの方法を検討してもいいだろう。

(活動編に続く)

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