少しマニアックな「VAIO X」製品発表会レビュー
ソニーから、ついに「VAIO X」が正式発表された。私は今回、媒体から依頼されていたわけではないのだが、すごく気になる製品だったため、製品発表会を見てきた。スペックなどは各社のニュース記事を見ていただくとして、個人的に注目した部分を適当に書いてみたい。
・SSD
Xシリーズは標準でSSDを採用しているが、店頭モデルに入っている64GBのみPATAタイプで、CTOで選べる128GB/256GBはSATAタイプとのこと。内部で、どのみちPATAに変換されてはいるが、それでもSATAの方がパフォーマンスはかなり向上するそうなので、CPUを1つ下げてでも、128GB以上を選ぶべし。値段の増分も、128GBで1万円、256GBで3万円と良心的。
左の基板がSSD。右上の基板でSATA→PATAに変換している。
・バッテリライフ
驚異的なのは、この薄さで10時間という長寿命を実現したことだ。これはAtom Zを採用しているということもあるが、ディスプレイの省電力化が大きく効いているようだ。
11.1型ワイドの液晶はこれまでのVAIOシリーズでも使われていたが、今回、バックライトLEDに発光効率の良い最新型を搭載したとか。一般的に、LEDは薄いと発光効率が下がる。Xシリーズの液晶の厚さは1.85mmしかないが、発光部のみなるべく厚くするような工夫が採用されているそうだ。ちなみに、この1.85mmというのは、10インチ以上では世界最薄だとか。
・重さ
実際に持ってみると、とにかく軽いっ! 765gというスペック値は理解していたのだが、持ってみると本当に驚く。VGA端子もLANポートも標準装備で、Pシリーズのようなアダプタを持ち歩く必要もない。本当に765gだけでいいのだ。
・キーボード
キーピッチは17mmなので、タイピングは問題ないだろう。キータッチは少しフニャフニャな感じだが、どうせすぐに慣れる。
・モバイル
無線WANかWiMAXかの排他利用となる。普通に出歩く分にはWiMAXでいいのだが、地方に行ったときに全く使えなくなってしまうのは不便。XシリーズにはPCカードスロットやExpressCardスロットはないので、なるべくなら内蔵機能を利用したい。どちらがいいかは、ちょっと検討だ。
・分解
おそらく、分解を始めるチャレンジャーが出てくるだろうが、これほどまで薄くなるとコンポーネントが平面的に配置されているので、分解は意外と難しくはないそうだ(底面のネジも普通のプラスネジになっている)。ただ、基板の隙間にケーブルが入っていたりするので、その取り回しは難しいかも、とのこと。チャレンジャー諸君はケーブルを挟み込まないよう注意すべし。
こんな感じに基板がレイアウトされている。
・発熱
動作デモ機はほとんどアイドル状態ではあるが、熱はほんのり温かい程度。一応、CPUファンは入っているが、よほど全開でもない限り、止まっていることが多いそうだ。ちなみにこのファンもXシリーズのために開発したとのこと。
これがメイン基板。右上に刺さっているのは無線LANモジュールだ。
というわけで、私は購入することを決定。SSDは128GBにして、CPUは一番下でもいいかな。
ゴージャスなゴールドカラーも選べる。百式みたい。