H-IIBロケット・CFTは4/1午後2時に

CFTの1回目が「冷却水供給異常事象」により中止になった原因は、すでに発表されているように、手動の元栓が閉まっていたためだが、これは作業者間の引き継ぎ不足により、一度開けた弁を、別のチームがまた閉めてしまったのだそうだ。詳細については、CFT実施後の記事にでも書きたい。

それでやり直しのCFTだが、実施は4/1の14:00に予定されている。以下の表では、今日の9:00に機体移動が開始したことになっているが、強風により、これは夕方に延期されている。明日の燃焼試験に影響はないそうだ。

ところで、CFTの1回目が5日間延期されたことで、2回目の実施も遅れて、4/16~17となる模様だ。種子島行きを考えている人はご注意を(いないと思うが)。

H-IIBロケットのCFT、日程を再設定

延期になっていたH-IIBロケットのCFT(第1段実機型タンクステージ燃焼試験)だが、新たな実施日が4月1日(水)と発表された。

JAXAからはプレスリリースも出ているが、しかし前回、水が出なかった原因が「手動の元栓が閉まっていたため」って…。大丈夫か?

手順書から抜け落ちていたのか、あるいは作業員が忘れたのか。何れにしても、極めて初歩的なミスだろう。初めてのロケット、初めての射点とは言え、先行きに少し不安を覚える。

試験の時間は明らかになっていないが、明日、プレス向けの説明会があるので、情報があればまたお伝えしたい。

映画「HAYABUSA -BACK TO THE EARTH-」

小惑星探査機「はやぶさ」のドキュメンタリー映画が完成
~全編CGの43分間、人間は1人も出てこないヒューマンドラマ
http://robot.watch.impress.co.jp/cda/news/2009/03/27/1685.html

私はあまりこういう言い方はしないのだが、これはもう、

感動した!
とにかく見ろ!

ところで、はやぶさ2の話にも触れなければと思い、会見終了後にJAXAの吉川さんに聞いたのだが、記事にも書いたとおり、実現は厳しい状況にあるようだ。

“プロジェクト”に格上げされなければ、そもそも探査機の開発もできないのだが、打上げについても、以前、他誌で書いた「海外のロケットを使う」交渉は不調に終わったようだ。今は、H-IIAロケットでの打上げを考えているという。

もともとM-Vロケットでも打上げられるようなものなので、H-IIAではペイロードが余る。相乗り衛星をたくさん載せるか、ほかの人工衛星との同時打上げということになるだろう。

何にしても、JAXAにカネがないのは事実だ。その中で、優先順位を付けてやりくりするのが組織であるが、残念ながら、はやぶさ2の立場はかなり悪い。ISSの若田さんのように、連日報道されるわけでもないし、月探査ほどの注目も集めない。いまだに、探査機はやぶさの名前を知らない人も多いだろう。

個人的には、いまさら月面に人間を送るよりも、未踏の小惑星に探査機を送る方がワクワクするのだが、一般の人にそう思ってもらうには、やはりこういう映画は有効だ。JAXAは税金が使われる組織であるが故に、国民の視線には結構気を遣う。国民から「計画を潰すな」という声が大きくなれば、決して無視はできないだろう。

逆に、外野からできるのはそのくらいだ。微力ではあるが、実現に向けて、声を出して行きたいと思う。

H-IIBロケットのCFTが延期

H-IIBロケットのCFTが直前で延期になったようだ。いつになるかは未定。

H-IIBロケット第1段実機型タンクステージ燃焼試験(CFT)
第1回目燃焼試験の延期について
http://www.jaxa.jp/press/2009/03/20090327_cft_j.html

CFTの前に行われた極低温点検(着火直前までのオペレーションを確認するためのテスト)において、「冷却水供給異常事象」が発生し、すぐの復旧が困難と判断されたようだ。

これ以上の情報がないので詳しくは良く分からないが、プレスリリースを読む限り、射点側の問題のようだ。自動カウントダウンシーケンスの中で、設備を保護するための注水・散水が行われなかった模様。新しい第2射点はH-IIBロケットで初めて使われるわけだし、いろいろあるものだなぁ。

H-IIB・機体移動の時間が変更

まぁCFTをわざわざ見に行っている人もいないと思うのだが、念のため情報を流しておきたい。

3/26(木)の9:00から予定していたH-IIBロケットの機体移動は、第1段誘導制御計算機の異常調査に時間がかかったため、同日の11:00に変更になったそうだ。

天候は今のところ問題はない。第1回GO/NOGO判断は、同日8:00に行われる予定だ。

3/26追記
11:17 機体移動が開始
11:53 第2射点に到着
とのこと。ああ、見に行きたい…。

H-IIBロケットのCFT

来週末、種子島でH-IIBロケットの実機型タンクステージ燃焼試験(CFT)がある。

http://www.jaxa.jp/press/2009/03/20090313_h2b_j.html

これは、要は本物の機体を使って行う燃焼試験である。その後、エンジンはさすがに交換されるが、この機体がそのまま初号機となって、打上げに利用されることになる。

一応、現地に取材に行く予定でいるが、しかし10秒かー。以前、厚肉タンクステージ燃焼試験(BFT)では55秒の燃焼を見ているので、どうせならもっと長いテストを見たいところだが、まぁ仕方ない。

※3/24追記
諸々の理由で、結局行けなくなってしまった…

ちなみに、CFTは本物の射点を使って実施されるので、じつは誰でも見ることができる(というか隠しようがない)。立ち入りが制限されるのは、今回は1.8kmの範囲。打上げのときは3kmなので、本番よりはかなり近づけるハズだ(ただし、種子島は平坦なので、近くても高い場所でないと、射点が見えない。いいポイントがあるとは明言できない)。

一般の人がH-IIBロケットの機体を見るチャンスはこれが初めてだと思うので、行ってみるのも悪くないと思う。今のところ、機体移動が26日(木)午前9時、燃焼試験が27日(金)午後3時半の実施予定だ。

ロケット観光ガイド

Robot Watchに記事が掲載された。

「ロケット観光」のススメ~種子島でH-IIAの打上げを見るには
http://robot.watch.impress.co.jp/cda/column/2009/02/18/1607.html

以前、マイコミジャーナルにも同様の記事を書いたのだが、その最新版ということで。

種子島・ロケット観光ガイド – H-IIAの打ち上げを見に行こう!
http://journal.mycom.co.jp/articles/2005/03/25/jaxa/

記事中でも強調しているが、ロケットの打上げを見るのに、一番大きな障壁となっているのは「スケジュールの延期」だ。私などはフリーランスなのでまだ何とかなるが、普通に勤めている人には厳しい問題だろう。記事を参考にして、スケジュールを立ててもらえればと思う。

天候が理由の延期では、上空の雲にできる「氷結層」が問題となる場合が多い。地上からはあまり雲がないように見えても、氷結層の厚さが規定以上あると判断されれば、打上げは中止される。逆に、雨が降りそうな天気でも、氷結層がない場合もある。15号機の打上げはまさにそれだった。

氷結層の問題はどうしようもないが、強風については、最近はあまり問題になっていない。特に、最も簡素な202型の場合は風に対して強く、15号機での制約条件は最大瞬間風速が22.5m/s以下となっていた。今後、JAXAの地球観測衛星は2トンクラスの中型衛星が主流となっていくので、202型を使うことは増えるだろう。風の心配は減るかも。

H-IIBロケット コア機体公開

H-IIBロケットのプレス公開に行ってきた。記事はRobot Watchに掲載されている。

三菱重工・飛島工場でH-IIBロケット試験機が公開
http://robot.watch.impress.co.jp/cda/news/2009/02/13/1609.html

Robot Watchでの画像は横800ドットが基本なのだが、もったいないので、ここでオリジナルサイズの画像を公開してしまおう(表示は640×480だが、右クリックの保存で1600×1200の写真になるはずだ)。

H-IIBロケットの第1段。直径は5.2mと太くなっている

3Fから見たところ。向こうに見える扉から搬出できる

あまり見る機会がない第1段の上側。こちらには液体酸素のタンクがある

第1段のエンジンLE-7Aのアップ

エンジンのクラスタ化がH-IIBロケットの特徴だ

これは第2段。基本的にはH-IIAロケットと同じものになる

2008年国際航空宇宙展

1日はパシフィコ横浜で開幕した国際航空宇宙展の取材へ。

「2008年国際航空宇宙展」が開幕~宇宙やロボット関連の展示をレポート
http://robot.watch.impress.co.jp/cda/news/2008/10/02/1343.html

「宇宙開発戦略本部」が始動、日本の宇宙開発はどう変わる?
~国際航空宇宙展・特別講演レポート
http://robot.watch.impress.co.jp/cda/news/2008/10/03/1346.html

宇宙開発戦略本部の事務方の講演があるというので行ってみたのだが、概要の説明にとどまり、あまり踏み込んだ話はなかった。まぁまだ発足したばかりなんで、これから議論していくところなんだろうけど。

日本の宇宙開発は、今までの役人任せ・JAXA任せのやり方に問題があるのは明らか。予算に柔軟性がなく、必要なところにまわせていない(気象衛星とか)。「はやぶさ2」のように、意義は大きいのに、なぜか冷遇されている例もある。

仕組みとしては、宇宙開発戦略本部というのは正しいと思う。たとえば有人ロケットを開発するようなときには、政治のリーダーシップが必要になる。万が一、事故で人命が失われるようなことがあれば、日本の場合、反対の世論が沸き上がるだろう。そこで国民に対し、丁寧に説明して理解を求めるのは政治の役割で、JAXAには無理だ。

ただ懸念は、政治家がちゃんと科学を理解できるのか、いや、そもそも理解する気があるのか、というところだ。宇宙基本法が成立した経緯を見ても、目的が国防にあるのが透けて見える。それ以外には興味がないんじゃないの? と思えてしまう。

実際、的川泰宣氏はメルマガで「宇宙基本法の後に来る総理大臣を長とする戦略本部の動きに期待する向きも多いようですが、現在聞こえてくる限りでは、軍事とGXロケット復活という議論だけが華々しいようで、全般的な政治の傾向と同様に、世界と人類の現段階を踏まえて、この経済大国がどのような歴史的貢献をするかという気概は伝わってきません」と述べている。全く嘆かわしいことだ。

結局、はりきって軍事利用だけやって、興味のない科学分野のことは事務方に丸投げ、ってことになりそうな気がする。宇宙開発戦略本部の動きについては、今後も監視していく必要があるだろう。

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