今後の宇宙政策の在り方に関する有識者会議 第2回会合

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「今後の宇宙政策の在り方に関する有識者会議」の第2回会合が開催された。
以下は会議後に開かれた記者会見の内容。取材メモをそのまま添付する。

(正式版を掲載しました。速報版との大きな差はありません)

出席者:泉政務官

今日は第2回会合
前原大臣は30分ほどで国会のために退席した

今日の話し合いは新成長戦略に対して
宇宙から何らかの提案をしていくことになるので
そのための議論ということと

月探査についても
各先生からご意見をもらった

また米国の計画についての意見も頂いた

あるいはJAXAの位置づけ、体制についても
ご意見をいただいた

今日は主にそういう点について話し合いをした

意見交換ということで
基本的に何かを決めたということはないが
いくつか話をすると

3/11に宇宙機関長会議がある
基本的にISSの運用の延長については
JAXAとしてもそれを求めてきた流れがある
基本的には今回の米国の方針は
批判をしたり中断を求めたりするものではないが
まだ米国側の具体的な考え方がそう示されていない状況

日本としてはあまり踏み込んで支援を表明したり
具体的な在り方を明言したりすることは
現段階ではしないほうがいいのではないかという
意見が多かった

今後のISSについての米国の考えを注視しながら
もう少し今後の協力のあり方について検討していく姿勢が望ましい

月について
前回の懇談会

その中での基本方針
レジュメでも示されていたが
やはり月での2足歩行のロボット
現時点で目標にする状況にはないという意見が複数あった

月をどう利用活用するのか
もっと明確にすべきだし
本当に月なのかも
場合によっては考えるべき
という話もあった

いずれにしても月であるならば
国民に理解してもらえる理由を明確にしないと

そして体制については
今後宇宙行政の一元化に
取り組んでいかないといけないが

JAXAの中のISASの存在については
いろんな案が提唱されているが
とにかく必要なのは科学をしっかり守っていく
日本の科学の優位性を生かしていく

という意味で、
ボトムアップ、自由な発想、独自性というものが
特に大学と連携している位置付けのISASというものについて、
その役割が衰えることがあってはいけない

体制として
まだ頭の体操のレベルだが
JAXAと同一組織で引き続きやるのがいいのか
それとも分離独立もあり得るのではないか

しかしその場合でも
予算と許される研究の枠が確保されなければ
ただ単に組織を切り離しても仕方ない
一体的に保証されるなかでしかできないので
今後そういうことも検討しないといけない

新成長戦略については
基本計画にもとづいてまずは総花的に記述はするだろうが
一方で2020年までに何を具体化するのか、何を実現できるのかを
より明確に書いた方がいいのではないかと

一般的に、例えば民需の割合を増やすとか
衛星打ち上げの受注をするとかだーっと書いていくが
とはいえ、そうであるならば
より具体的に現実性をもった記述にするべきではないか
という指摘もあった

さらっとした説明になるが
そういったことが今日の議論の中ではあった

前原大臣からは冒頭の挨拶で
「今日はまだ収束するわけではない
思いっきりいろんなことを言ってもらって
議論を拡散していく段階であると考えている」
という話があった

そして30分で退席
議論の途中での大臣の発言はなかった

ーーーーーーーーーー
質疑応答

Q 朝日新聞
ISSの延長について出た意見
延長そのものに対して意見を留保なのか
延長は前提でどのような協力をということについての留保か

A 泉政務官
延長は前提だと思う
日本の乗り方の度合いには様々あろうということ
離脱するということではないが
全面的協力なのかというと
まだそういう状況ではない
先走ってはいけないという状況

Q 資料には撤退すべきという話もあるようだが
秋山先生の資料

A 秋山先生はそういう意見だった
そうでない意見もあった

山川先生の資料の中には
5P
その中のG
参画はするけれども
積極的に財政負担を、という感じではない書き方

度合いの違いはあっても、
前のめりになってはいけないというところは
共通していた

Q 東京新聞
宇宙行政の一元化
どういうスケジュール感なのか

A 泉政務官
今日の資料でいうと
山川、秋山先生は宇宙庁の創設と言っている

全体計画をしっかり構築できる体制は当然できるべき

政権交代以前から基本的にイメージはそう変わっていないが
すいません、まだあまり進んでませんという状況で
まだ一元化は正直言うとめどは立っていない

Q 委員からはスピード感を持ってやるべきという意見か

A スピード感という発言はなかったが
描かれている絵姿は大体一緒だろうし
やろうと思えばそんなに時間がかかるものではない

Q 実現には難しい側面もあると思うが

A 現時点ではそう
ただそこはある種、政治の決定に大きく委ねられているところ
我々がまだその状況に至っていないということなんだと思う

Q 産経新聞
体制について
これまで戦略本部でのWGが中間報告を出している
それをベースに話しているのか
それと結論はいつまでに出すのか

A 泉政務官
ここまで率直に言うと事務局はドキドキするかもしれないが
今それをベースに話し合いをしているという状況ではない
時期についても設定されていない

Q するとWGとの有識者会議の関係は

A いまは併存
有識者会議は前原大臣の直属組織
戦略本部の中で位置づけられているものではない

常設的にはWGがあるが
今のところWGとしてはいくつかの案を出してもらっていて
その時点での役割はすでに果たした

政治に決定がゆだねられている状況だと
自分ではそういう認識しているが
今のところスケジュールは決まっていない

Q その2つの流れの収斂は専門調査会になるのか

A 有識者会議の場合は
専門調査会にも本部にも上がっていくものではない
あくまでも大臣に対して1つの結論を出していくことになる

Q 読売新聞
ISSについて確認したい
撤退ではないが前のめりはどうかという話
日本政府の方針を拘束するような性質のものか
それとも先生方が言っただけで
機関長会議でJAXAがどう主張するかについて
拘束力はないのか

A 泉政務官
少なくとも宇宙担当の政務三役として言えば
機関長としてのJAXAの理事長がどう発言するか
まだ明確に説明を受けていない

米国であれだけの計画の変更があったことを踏まえて発言するのであれば
当然事前に我々がチェックすべきものと考えている

JAXAがどう発言するのか事前に説明をもらって

現時点での認識としては
今日の有識者からの指摘
それなりに同意できるものだと考えている

政務の側としても、あまり前のめりになるべきではないという見解

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