田母神「作文」問題に思う

もう呆れるほかない。いや、呆れるだけで済む話ならそれでいいのだが、それで済まないところが問題なわけで。どうしてこんな人物が今まで野放しで、空自のトップにまで登り詰めることができたのか、それが問題だ。

参考人質疑終了後に、こう言ったらしい。「村山談話の正体が、本日分かった。村山談話は言論弾圧の道具だ。自由な言論を闘わせることができないならば、日本は北朝鮮と同じだ」

はっきり言って、現代の軍隊において、軍人に政治的な発言を許す方がおかしい。「北朝鮮と同じ」と田母神氏は好んで言うが、この点については「米国とも同じ」だ。思想の自由はあるが、国から給料をもらって制服を着ている限り、政治に口を出す自由などない。政治的な意志を持った軍隊がどれだけ危険かは、戦前の日本や、現代の一部諸国を見れば分かる。

ただ北朝鮮とは違って、辞職して民間人になれば、いくらでも政府批判は自由にできる。「言いたいことがあれば、辞めてから言え」というのが筋。結局最後まで辞職せずに、国から退職金までもらっておいて、「政府なんて関係ねぇ」「裁判所も関係ねぇ」では、「甘えるな」としか言いようがない。

それにしても、この種の人間はどうして「過去の歴史を美化しないと、自国に誇りを持てなくなる」と考えてしまうのだろう。「過去の過ちを反省する」ことと、「自国の歴史や伝統に誇りを持つ」ことは全くの別物だろう。むしろ俺は、過ちをきちんと認める国にこそ、より誇りを覚える。

生まれたときから、中国や韓国に「謝罪しろ」と言われ続けている若い世代が中韓に反発を覚えるのは分かるが、それは戦後処理をきちんとしてこなかった過去の政権が批判されるべきことだ。ヤフーニュースのコメント欄を埋め尽くす”ネット右翼”の書き込みを見ると、問題の根深さを感じる。

ことは田母神氏一人の問題ではないのだ。

九十九電機

こういう記事を書くのは辛い。

九十九電機が民事再生法の適用を申請
http://journal.mycom.co.jp/news/2008/10/30/024/index.html

毎週のアキバ取材で、ちょっと前から「やばいかも」というウワサは聞いていたので、ついに来たかという感じ。

それにしても、ツクモか。私が学生のころ(もう20年も前だ)、初めてアキバに来るようになったときから、すでにそこにあった。X68000 EXPERTも本店の2Fで買った。短期間だけど、本店B1Fでマックを売ってたこともあった。

一番思い出のあるショップだ。

民事再生法なんで、営業は続けると思うけど、事業の再編は避けられないだろう。不採算部門を切るとなると、私がいま一番利用している本店4Fのロボット王国はどうなることやら…。なくなったら困るなぁ、マジで。

支援する意味で、明日サーボでも買ってくるか、マジで。

2008年国際航空宇宙展

1日はパシフィコ横浜で開幕した国際航空宇宙展の取材へ。

「2008年国際航空宇宙展」が開幕~宇宙やロボット関連の展示をレポート
http://robot.watch.impress.co.jp/cda/news/2008/10/02/1343.html

「宇宙開発戦略本部」が始動、日本の宇宙開発はどう変わる?
~国際航空宇宙展・特別講演レポート
http://robot.watch.impress.co.jp/cda/news/2008/10/03/1346.html

宇宙開発戦略本部の事務方の講演があるというので行ってみたのだが、概要の説明にとどまり、あまり踏み込んだ話はなかった。まぁまだ発足したばかりなんで、これから議論していくところなんだろうけど。

日本の宇宙開発は、今までの役人任せ・JAXA任せのやり方に問題があるのは明らか。予算に柔軟性がなく、必要なところにまわせていない(気象衛星とか)。「はやぶさ2」のように、意義は大きいのに、なぜか冷遇されている例もある。

仕組みとしては、宇宙開発戦略本部というのは正しいと思う。たとえば有人ロケットを開発するようなときには、政治のリーダーシップが必要になる。万が一、事故で人命が失われるようなことがあれば、日本の場合、反対の世論が沸き上がるだろう。そこで国民に対し、丁寧に説明して理解を求めるのは政治の役割で、JAXAには無理だ。

ただ懸念は、政治家がちゃんと科学を理解できるのか、いや、そもそも理解する気があるのか、というところだ。宇宙基本法が成立した経緯を見ても、目的が国防にあるのが透けて見える。それ以外には興味がないんじゃないの? と思えてしまう。

実際、的川泰宣氏はメルマガで「宇宙基本法の後に来る総理大臣を長とする戦略本部の動きに期待する向きも多いようですが、現在聞こえてくる限りでは、軍事とGXロケット復活という議論だけが華々しいようで、全般的な政治の傾向と同様に、世界と人類の現段階を踏まえて、この経済大国がどのような歴史的貢献をするかという気概は伝わってきません」と述べている。全く嘆かわしいことだ。

結局、はりきって軍事利用だけやって、興味のない科学分野のことは事務方に丸投げ、ってことになりそうな気がする。宇宙開発戦略本部の動きについては、今後も監視していく必要があるだろう。

CEATEC JAPAN 2008

今年もCEATECの取材に行ってきた。大画面テレビが派手に並んでいたけど、そんなものに興味はないのでスルー(というか、家電系は頼まれてないので)。

CEATEC JAPAN 2008 – あのムラタセイサク君にいとこの女の子が登場!
http://journal.mycom.co.jp/articles/2008/10/01/murataseiko/index.html

CEATEC JAPAN 2008 – リニアモーターカーが走る! 週末は科学実験ショーも
http://journal.mycom.co.jp/articles/2008/10/01/tyco/index.html

CEATEC JAPAN 2008 – AMDブースでGPGPUのデモ、未発表のモバイル向けGPUも
http://journal.mycom.co.jp/articles/2008/10/01/ceatec_amd/index.html

CEATEC JAPAN 2008 – 東芝が長寿命・急速充電可能なノートPC用バッテリを展示
http://journal.mycom.co.jp/articles/2008/10/01/toshiba/index.html

CEATEC JAPAN 2008 – 世界初! ソニー、テレビ用の自作アプリ開発環境を公開
http://journal.mycom.co.jp/articles/2008/10/02/ceatec_sony/index.html

記事には書かなかったんだけど、東芝の燃料電池ケータイが気になった。

【写真】17.5mmまで薄型化に成功した。あまり違和感はない

【写真】正面。デモ機のベースはW55Tだそうだ

【写真】燃料(メタノール)のカートリッジ

気になったのはデモ機の完成度とかではなくて、実用化の時期についてだ。もう何年もモバイル向け燃料電池の取材を続けてきて、何度も「来年には」という話は聞いたのだが、未だに出た試しがない。でも、東芝ブースの説明員は、「今年度中には何かしらの形で出したい」と明言していた。さすがに「今年度」というからには、本気で出す気なんだろう。

しかし、モバイル向けの燃料電池というものがユーザーに受け入れられるかどうかはちょっと疑問もある。バッテリで充電する場合には、実際には電気代がちょっとかかってはいるけど、感覚的にはほとんどタダ。でも燃料電池の場合には、たまに燃料のカートリッジを買わないといけない。外回りの営業のようなヘビーユーザーならともなく、普通のユーザーにはあまり必要性はなさそう。

それでも、コンビニで売っているケータイ用充電器はそれなりにニーズはあるようだし、その市場あたりには食い込めるかもしれない。まぁしばらくは様子見ですな。

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