宇宙基本計画(案)のパブリックコメント〆切

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本日が〆切だったので、急いで「宇宙基本計画(案)」の全文を読んだ。しかし全51ページは長い。ほとんど一日がかりになってしまった。

「宇宙基本計画(案)」に対する意見の募集(パブリックコメント)について
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/utyuu/pc/090428/090428pc.html

「パブリックコメントなんぞ送ったところで、どうせ何も変わらないだろう」とは私も思う。しかしそれでも、送らないよりは送った方がよっぽどいい。数があれば無視しにくいだろうし、何らかの影響を与えられる可能性もある。それに、パブリックコメントを送らないということは、今後の宇宙開発について「私はそれでいいと思います」と暗に認めたようなものだ。後で批判したければ、積極的に意見を出そう。

長々と書いたので全文の掲載は控えるが、要点は以下の通り。

○気象衛星は高機能化・多機能化よりも、高信頼性を重視すべき。国民の生命にも関わるものであり、軌道上に「衛星がない」という事態は絶対に避けなければならない。運用は静止軌道上に2機が必要となるが、現行のひまわり6号/7号の体制で10年間もたせる計画は無理がある。本来ならば、きちんを予算を付けて、5年ごとに2機打上げたい。単機能化し、後継機の開発は急ぐべきだ。

○「はやぶさ」などの探査機は、シリーズ化して繰り返し探査を行うことでこそ知見が深まる。「はやぶさ」の後継機として検討されている「はやぶさ2」については、2010年度から開発を始めないと間に合わない。「研究開発を行う」ではなく、「開発を行う」と明記して欲しい。

○他国の都合に振り回されないように、日本も独自の有人輸送手段を持つべきだ。少なくとも、そのための研究開発は進めて欲しい。

○GXロケットについては、計画を一旦中止すべきと考える。すでに予算は大幅に超過し、実用化も遅れに遅れている。例え実用化されたとしても、高くて性能の悪いロケットなど、誰も使いたくない。LNG推進系は一旦研究開発に戻し、改めて実用化を検討すべきだろう。ただし、複数の打上げロケットを持つことは必要。場合によっては、次期固体ロケットの後継機での大型化も検討すべきだ。

○宇宙観光は大きな可能性を秘めている。現時点では非常に高額なため、旅行者は一部富裕層に限られているが、これが数百万円クラスにまで下がれば、大きな産業になることが予想される。民間で宇宙機を開発しているのは、多くが米国のベンチャーだが、日本に技術がないわけではない。資金面・法制面などで、民間の取り組みを支援すべき。

ほかには、二足歩行ロボット、宇宙太陽光発電、測位衛星システム、高度情報通信衛星システムなどにも少しケチを付けた。

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